自分の足を知る→自分の身体を知る
僕が個人で初めてインソールを作ったお客様が、作り替えでアトリエに来てくれま
した。
といっても、2ヶ月に1回くらいは会い、色々とお話や調整をしており、もう2年以
上のお付き合いになります。
2年の間にはたくさんの調整をしています。
パッドを追加で貼ったり、削って低くしたりと、色々と調整してきました。
走り方や意識する箇所が変わってくるので、それに合わしてインソールも調整して
いるので、ピンクのインソールは色々な所にパッドが貼ってあります。
そして、今回作ったのが1番右の黄色のインソールです。
上から見ると、変わっているところが一目瞭然です。
お客様は、後足部はだいぶと安定してきた感じなのですが、どうしても前足部で
地面を蹴る際に、体重がうまく抜けていかないというのが、問題として残っていました。
足型ですが、足長に対して足幅が細いです。
ですので、靴の中で足の収まりが悪く、ブレが生じて安定しにくいと考えました。
ですので、今回のインソールは後足部に関してはそこをメインに改良しました。
赤のラインのところは壁を作るようにし、細い足でも靴の中で足が左右にブレない
ようにしています。
そして、蹴り出しの際に安定しない前足部には、指枕を追加して指までしっかり
使えるようにしています。
このお客様は、右のアキレス腱炎で長い距離を走れない状態からスタートしました。
少しずつ、走れるようになってくるようになると、身体の使い方などにも興味をも
ってくれるようになりました。
そして、現在は左右差の克服や、腰の回旋などを意識して取り組んでおられます。
インソールからはじまって、自分の身体や、身体の使い方などにまで興味をもって
もらえるようになり、楽しんでランニングをやられていて、本当に嬉しいです。
足が痛くてインソールを頼んで頂いたわけですが、
インソールを作ることで、自分の足を知り、自分の足の特徴を知り、身体の使い方
を知り、少しずついろんなことに取り組んでこられました。
今では、インソールのここを上げれば、ここを改良したらなどといったお話を一緒に
できるようにまでなりました。
それは、このピンクのインソールのようにあっちを足したり、こっちを足したり
しながら、自分の身体がどう反応するかを、自分で確認してきたからだと思います。
新しい黄色のインソールは、安定感が抜群だという評価をいただいていますが、
またピンクのインソールのように、あっちを足したり、こっちを足したりすると
思いますが、また楽しんでいきましょう。