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梨の日

映画『ペイン・アンド・グローリー』

2020.07.09 03:02

映画『ペイン・アンド・グローリー』


監督:ペドロ・アルモドバル

出演:アントニオ・バンデラス

アシエル・エチェアンディア/レオナルド・スバラーリャ/

ノラ・ナバス/フリエタ・セラーノ/

ペネロペ・クルス




アカデミー賞主演男優賞ノミニー作品!

これで、今年のアカデミー賞のメインどころは全制覇だぁぁぁっ。

2月から楽しみにしていた数々の作品…最後もやはり素敵だった。


これは監督自身のことなのか、否か。

そんな余計な想像も楽しく、ラストは映画監督ならではの落とし前。

くぅーズルイったら!


人生、いつ、何時、転機が訪れるか分かりませんね。

良いことも悪いことも。


ふと目にした物から過去が蘇る。

物に染み付く思い出はドラッグよりも強烈なのかも。

映画という媒体では難しいけど、人や場所の匂いとかも、ね。

思い出しがちよね。



ポップで軽やかなカラーに包まれて、目には楽しく、しかし内容はズン、と重く。


彼が再会した昔の同居人。恋仲だった、あの空気が凄く好き。

戻れないけど、再会という特別な空気に酔いしれて、戻りたくもなる。

制して、また戻れない感じ。

でも、キスだけでも。あぁ、切なぁい。



過去が積もって今の歳がある。

ファニーなやり取りも、歳を重ねても悩みは尽きないし、自分自身をグルグルと常に巡る。

でも、だからこそ作品に落とし込めて、創作が出来る。


物書きの人を、たまに羨ましくも思う。

軌跡か恥か、色々種類はあれど、歌詞だったり脚本として作品に昇華出来るのだから。

じゃぁやってみろと言われてきたし挑戦もしてみたけど、私には向いてなかったの。

人様からお金を戴いても良いようなモノにならなかった。

酔った時に酒のツマミで話すくらいでいいんだ、私の話は。



痛みを創作に。

果たして幸か不幸か分からないけど、やっぱりそれは、素敵なことだと思ってやまないのです。


髭におじさんのシワに、渋くて可哀想で愛おしい1人の男。


ペドロ・アルモドバル監督のミューズと言われるペネロペ・クルスも、歳を感じつつもそこがまた、あの母親に合う。

それでも美しい。

あぁ、ミューズ、って、いいなぁ。