Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

precious pure one STORY✨

父の命日に想う、がん告知をしなかったこと

2020.07.07 00:54

今日は父の命日だなぁと、思ったら涙がこぼれました。

 

何十年も前の事なのに…

 

なぜか最近、昔を思い返します、そして涙がこぼれます。

 

 

父はがんで亡くなりました。

 

父には、がん告知しませんでした。

が、本人は知っていたんだと思います。

 

父は、家族に確かめることもなく淡々としていました、家族も父の前では淡々としていました。

 

本人に告知をしないということは、今思うと残酷だと、私は思います。

 

不安や恐怖、しんどさや苦しさやつらさ、孤独感、悔しさ、無念さ、数知れない思いや気持ちを患者さんは、ひとりで抱えるのです、家族は分かち合い、共に乗り越えることに、距離があるのです。

 

父は、どんな心情だったんだろうと、今さら察しようもないことを思ったりします。

 

 

ふと、母が浮かびました。

 

母は、夫をがんで亡くし、娘もがんになりました。

 

母は、どんな気持ちを抱いたんだろう

 

泣くことを唯一の感情表現にしていた母

 

告知せず闘病する父親の前で決して泣かなかった

 

がんの入院、治療をする私の前で、決して泣くことはなかった

 

母の胸の内をまだ誰も知らない

 

 

がんになるということは、家族の心も苦しみます。

 

だからこそ

苦しい時、一緒に大声で泣き

怖い時、抱きしめ合い

乗り越える時、手を強く握りしめ

気分がいい時、一緒に笑い

共に一緒に、時を刻む

 

ひとりじゃないんだと感じられることが、どれだけ心強いか…

 

ひとりじゃないよ

 

 

アラ?

わたしのパートナーは、私ががんになって、どんな思いを抱いたんだろう…

今度聴いてみます、奴はスルーしそうだけど…

 

 

 

偶然がふたつ

 

・今の私の歳は、父が亡くなった歳だ

 

・父の病室の持ち物の中から出てきたカセットテープ。

「エンニオ・モリコーネ」と書いてあった。

日頃洋楽やクラシックなど聴かない父からは意外だった。

そして、父の命日と同じ日、エンニオ・モリコーネさん死去のニュースをみた

 

偶然でもないような出来事を、偶然にして軽く驚く…

 


YouTubeで、エンニオ・モリコーネさんの映画曲を聴きながら.•*¨*•.¸¸♬.•*¨*•.¸¸🎶