コミケ72東京旅行のたび7 二日目 ぼくたち夏に燃え尽きました編
前回のまとめ 疲労困憊の中始まったコミックマーケット72。なんとか生きて浅葱さんとご挨拶ができたり、めづさんに同人社会の現実を教わったりしながら本を売る我々。
食事を買いに行けばカルチャーショックを受け、見まわりに行けば倒れそうになったりしたが、なんとかノルマを全て果たしていよいよ撤収。
でも撤収ってどうやってすればいいんでしょうか。おしえてめづ先生!(セクシー女教師)
さて、撤収です。一年近くかけて人に多大に迷惑かけて達成したコミケ計画もいよいよ終わりとなりました。
一言で言うと。
暑かったね! て感じがしました。夏コミ。それでよいのか。
昔来たとき(何百年も前)はこんなに暑く感じなかった気がするのですが。
そういえばそのときエヴァの缶コーヒーを売っていて、ごく最近になって「あれをまだ飾っている人がいるらしいよ」とある人に言ったら「うちにもまだある」と言われてびびったことがありますが。それはさておき。
我々の本のうれゆきなのですが。
ぼちぼち売れました。最低でも五冊とかは売れたと思います。正確な数は実はわからないのです。印刷屋さんが多めに刷ってくれるのを知らなかったので、そのまま数えずに売ってしまったのでした。
買っていく人を見ると、
・隣の人の本を買うついでに目に入った
・なんとなく目に入った
・そんで読んでみてなんとなく買った
って感じで買ってくれたような気がします。いや何気ないことですが、あんなに広い場所の、うちのブースの前に来るだけでも凄いことなのに。すべては縁です。みなさんありがとうございます!
それもともあれ撤収前にゴミを捨て、ついでに折角なので女子トイレと化した男子トイレに行ってみました。
うーん、ふつー。
並びはしたものの、もうそんなに混んでいませんでした。いつのコミケも昼前までが勝負よのう。うろおぼえながら「ここでコスプレの着替えをするな」「不審物に注意」みたいな張り紙があった気もしないではないですが。
すっきりしたところで撤収にかかります。
まずガムテープでダンボール箱を閉じます。びー。
そしてブースを片付けて忘れ物がないか見ます。ふつーですね。
さあ行くよーという感じでめづさんについていく我々。あの、朝にゴミを捨てた時の外のシャッターを通って外に出ると、ずーっと右の向こうにトラックがあるようです。んでその近くに何かのテントがある様子。
しかしまだまだ暑い。二時過ぎくらいだったと思うのですが日光ギラギラしてます。
炎天下、自分の荷物とかダンボールとかを何百メートルか持って歩くのは、この老体(ついに言い切った)にはけっこうキツい。
えいほ、えいほとか思いながら歩きます。めづさんもついて来てくれます。ほんに申し訳ない。もしかしたら何か持たせてしまったかもしれん! このへん意識が朦朧としてよく覚えてないのですが。
ともあれたどり着くとペリカン便の人がいたので、そこで荷札を貰い、住所氏名を書いて貼り、伝票握ってお会計。
送料は1400円くらいだったでしょうか。今日はペリカンさんも大もうけできそうな空気です。かなり大変だろうけど。
しかし、これで撤収完了のようです。どうやらめづさんともお別れです。
「それじゃあね~」
「今日は本当にどうもありがとう。またね~」
とか言って、シンプルに別れる我々。実はわたしたち正月にも会っていたのでいまいち感動が薄かった気が。疲れていたしのう。
ともあれ目的を終え、新たなる道へ歩き始める我々なのでした。
「帰りはどっちだろう」
「みんなが歩いている方向へ行けばなんとかなるだろう」
いきなり頼りない我々。来たときと同じ大きな橋を渡ると、真ん中でアイスキャンデーを売るおじさんがいました。
なんか買ってもよかったのですが、なんかそんな気力も出ません。橋のサイドに駐車場らしき場所もあります。
……。
ふと思い出して呟く私。
「あっ、痛車見るの忘れた!」
痛車とは、車にアニメ的な装飾を施した車です。イタ車から来ているらしい。
しかし、あの肉体状況で駐車場へ行けるはずもありません。まああとでネットででも見ることにしましょう。
半ば無意識に駅へ行って、乗って、下りて、乗り換えてとした気がしますが、とある駅でつまづきました。
えーと。
羽田空港への駅に、なんか第一と第二があるのは気のせいか!
これは困りました。どっちで下りるといいのでしょう。
ちょうどそこに、小さな女の子を連れたお母さんがいたので質問です。大丈夫、東京の人は親切です。おしえてお母さん!(ディズニー帰りのご様子)。
「JALとかスカイマークは第一で、ANAとかは第二なんですよ」
ほほうー。
聞いてよかった。駅が違うということは、それだけ離れているんでしょうなあ。
親切なお母さんのおかげで無事に駅にたどり着き、JALのお姉さんに飛行機のチケットを見せます。
「こちらだけ磁気がなくなっているので、お取替えしておきますね」
またか。勿論私のチケットです。私どんだけ磁気が無くなる扱いをしたのだろう……。
んで。無事にそれが済むと。
いきなりヒマです。
羽田空港の中でごはんを食べようかとか言っていたのですが、なんか……、ちょっと適当な店がありません。しかもまとまったゴハンを食べるには疲れすぎています。
そんでKIHACHIでパフェを食べたり、チョコムース買ったり、おみやげもの屋をめぐったり、ヴィドフランスで飲み物飲んだり。よーじや行ったり空弁買ったりやりたい放題。
それでも時間が余ったので、二人の性格的に本屋を回ることにしました。札幌にいるときとあんま変わらんな。
NUMBER(スポーツ雑誌)はマー君が表紙です。それを見た留さんがあることを思い出しました。
「ダルビッシュが裸で出ているananを探そう!」
「なに!」
なにやらその時、ダルビッシュがなんかそんなことをしとったのです。ヒマだし、あの若い肉体をどんな顔でさらしているのか見てやろうと思い、離れた本屋にまで歩き出すヒマな我々。
無い。
ダルビッシュもう完売ですか。さすが全裸の力は凄い。
無いものはねだれないし時間も来たので、諦めて改札に入りました。ふー。
そしてつい叫んでしまった私。
「ああっ! 留さん、買ってってもいい!?」
「え?」
そこには崎陽軒のシューマイが。
そこには木久蔵ラーメンが。
おおお! コレだ、私が求めていた東京土産はコレだああ!
どうしてこういうのを空港内の店では見つけられないんでしょうか。もうばな奈はええねん。
急に荷物が重くなりましたが満足です。オレはやったぜ。すっかり満たされた気分で搭乗です。
そしてまた例のカッターを預ける私。
もういい……、次回はカッターは短く折って持って行こうと思います。
乗り込んだ帰りの飛行機の運転は、えー、荒かったです。
なんか離陸の時に、風もないのにガクガク機体が揺れるんです。こ、こここ怖い! 大丈夫なのかこの運転手! ちょっと死ぬかと思いましたが落ちませんでした。
見ると、帰りのスチュワーデスさんはちゃんと美人でした。ほっ。行きのオバサンスッチー軍団は何だったのだろう。いまだにわかりません。
平和を取り戻す飛行機内。ジュースもらったり、留さんに水曜どうでしょうの同人誌を見せてもらったり。疲れているはずなのになんか、二人でおしゃべりばっかりしてました。
ちなみにこの飛行機、降りるときも異様な急角度とスピードを見せ、またちょっと死ぬかと思いましたが落ちませんでした。ちょっとオイ運転手!(機長か)
でも無事に新千歳空港に到着です。
ああ、長い旅だったね。ここまで来ればあんまり死なないはずです。
下りてすぐ二人でトイレに行くと、「お客様カッター取りに来てください」的な放送がかかりました。私のことだな……。わかりましたすぐ行きますけどその前に手を洗ってもいいですか。
あわただしくカッターを受け取り、搭乗口をぬけるとすぐバス乗り場があります。
バスを使って帰るとラクなのですが、もう遅い時間なので無いかもと思って聞いて見ました。おじさんどうでしょうかー。
「○○行き? 千円現金ある? じゃあそのバスに今すぐ乗って!」
「えっ、じゃじゃじゃじゃあね!」
「うん!」
とか言って留さんとあわただしく別れる私。どうやらそれが最終バスだったらしいです。
バスに乗って、そんで無事に家に帰ってきたのでした。まる。
コミケ記おわり。(唐突)
その後。
留さんとは、それっきりメールしてません(大笑いだ……)。
なんかでも、こないだも二年以上メールしなくても大丈夫だったので大丈夫だと思います。それがB型ってもんです。たぶん。
でもこうしてそんなこと書いていてもなんなので、少なくとも雪が降る前にメールしてゴハンでも食べに行こうと思います。
なぜなら彼女は冷え性で、「夏は元気がいいが冬は外に出るのも嫌だ」という人なので、冬になると出てこない確率が高くなるからです。
ちなみに、お土産のKIHACHIのチョコムースは一晩で無くなり、ラーメンは二日後に美味しくいただきました。お菓子も全部食べました。らーめん缶とおでん缶はまだそのままです。
同人誌は委託に申し込んだりなんだりで、半分くらいには減ってます。実際に全部売れているわけではないですが。
というわけで、十月半ばもすぎましたが無事コミケ記も終わりです。おつきあいくださりありがとうございました。
次に東京へ行くときはおーさかさんの演劇を見に行って、乙女ロードの執事喫茶に行こうと思っています。コミティアにも行って見たいなあ。
でも結局どこに行ってもオタクな気がします。ええと、もう諦めたのでいいや……。「お帰りなさいお嬢様」って言ってもらうんだ……。
ちなみに池袋の執事喫茶スワロウテイルはK-BOOKSがやってます。お世話になっとるやん!(笑)
でもサイトを見たら、なんか執事の給料待遇良かったので、なにやら嫉妬したところで終わります(また唐突)。