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さいたま自死遺族の集い*星のしずく

小雨の夜に☆彡

2020.07.10 13:57

このコロナ禍で自然災害が起こってしまったら………


きっとほとんどの人たちは、『最悪の事態』『それだけは勘弁してほしい』と、そうならぬよう常に願ってきたと思います。


けれど、そんな願いが(少しでも)通じるような相手では………、ないのです。

人間もそれがわかっているので、『大自然の驚異』には(時に奇跡を思わせる感動をもらえることはあろうと)常に畏怖の念を抱き、実にいじらしく謙虚に?祈り崇める対象として過ごしてきたのでしょう。


でも、繰り返しますが、どれだけ祈りを捧げても、それによって動じる相手ではないのです。


現に起こってしまった今年も大雨による土砂崩れや川の氾濫。

被災地の皆様にしたら、『たまったもんじゃない!』と怒るならまだしも、絶望的な状況に追い込まれ、『なぜこんな目に………』『うちだけ?』『もう無理だろ………』と、今置かれた状況から心の立て直しに向かわず、心身共に動けない状態になってしまう方が多いのではと想像してしまいます。


少し似ているんですよね、その状態が。


ぶつけどころのない怒りが自責に向かい、自分を追い詰めたり。

(イジメやパワハラなどが背景に色濃くある場合は違ってくると思いますけど)


何をどうあがいても泥沼に沈んでいくような、あの時の私の気持ちと。




娘が自ら他界して半年後、(術後の自宅リハビリで)普通になんとか歩けるようになった私は、それこそ藁にも縋る思いで数ヵ所の自死遺族の集いに参加し続けてきました。


カウンセリングや診療内科に一度もかからなかったのは、たまたま主人の職場に自死遺族の同僚がいて、そこから知り得た『自死遺族会』という場に出向いたのが先だったからでしょう。

そして出逢った多くの遺族さんたちの事後の生き方を聴いたり、気持ちを分かち合える人たちと交流することにより、なんとかメンタルを保つことができたからだと思います。


もしも先に向かったのがプロのカウンセリングだったら?

診療内科だったら?


それはわかりません。


たまたま私が、こういう経緯で一番辛い時期を凌いでこれたという、現時点での状態があるだけですから。


けれど、先にも述べたように、もう何をどうしようと泥沼から這い上がれないというような絶望的な時期がありました。




つい先日、コロナ禍からやっと緊急事態宣言解除後、withコロナ対策に徹して再開した歴史ある旅館(温泉街)がテレビに映し出されていました。


けれど、今回の大雨で濁流に浸かってしまい、呆然とする女将たちの表情を画面越しに見ていて、『あの頃の自分の状態に似ているな』と、そのショックと絶望的な気持ちがあまりにも想像出来過ぎて、胸が締め付けられました。

それでも励ましの手紙やLINEをもらって気持を奮い立たせる女将たち。


しかし、家族や友人を喪った人たちは、どんなに励まされ努力?しようとも、もう二度と大切な人を生き返らせることはできません。

きっとこれから、ショック状態の次にじわじわと襲ってくる、心の底からの痛みに耐えていかねばならない時がやってきます。


その痛みに耐えられない人間もいることでしょう。

かといってそれを咎めることも私はできませんし、気休めも言えません。

痛みの酷さをある程度知っているからです。



自分はどうやってそういう時期をやり過ごしてきたのだろう。


あの画面の向こうにいる人たちは、どうやってこれから凌いでいくのだろう。



 ………あれ?


やっぱりここでも祈り、願うしかないのですね。


いつか、いつか、嵐の夜から天候が変わりますように。

あの人たちにも、一瞬でも笑える時、束の間でも楽しさを感じられる日が来ますように。


私の心の嵐が、あるとき小雨に変わってきたときのように。



   *


事後から二年半経った去年2019年の七夕の日、これとない奇跡的なタイミングで彼らとの出逢いがありました。


📷自分の心が『嵐の夜』では、見遣ることができなかった彼ら。



📷2019年7月7日、玄関鉢植えの陰からひょっこり覗いた毛玉×2



📷同日、餌を食べた後、自宅脇の砂利でじゃれ合う様子。



飼い犬や猫に癒された』『救われている』『助けられている』といったことを耳にはしていました。


語らずとも、人の気持ちを察したように近くに寄ってきて黙って傍に居てくれた飼い猫に、どれほど救われたか

そう仰っていたご遺族さんも多いです。


けれど、事後当初の頃の私は、

我が子の代わりに?

子を喪った心の穴を埋められるわけない!

癒されるどころか虚しい!

我が子を死なせてしまった私が生き物を飼う?


こんな感じで、心の中では思いきり拒否拒絶していました。


それから二年半、心模様が小雨になったあの日、(実際にも)小雨の七夕の日に、まるで天(そら)から流れてきてくれたような毛玉×2に、今では感謝ばかりなのだから、自分の心境の変化に驚きます。


事後、私が一番苦しかった頃、そう語ってくれていたご遺族さん方に、全力で土下座しますm(__)m←おい



彼らは、我が子の代わりや埋め合わせなどではないんですね。


新しい、彼らは彼らで独立した大事な大事な生きる上での相棒に近い存在なのかな。



以来、娘の小さな仏壇に生花は飾れなくなりましたが(←彼らがむしり倒すので)、小雨が止む日も徐々に増え、ときどきうっすらとした虹を家族に見せてくれる大切な存在にまで、いまや成り上がってくれています(;´Д`)。


生き物だから(ひょっとしたら自分より早く)いつかは向こうへ逝きますが、飼うと決めたらもう待った無し!?

考えるよりお世話しろ!と、あしょんであしょんで攻撃にぐったりの、小雨…ときどき虹の日々。

星のしずく*管理人



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