小娘3人若気が至った東京旅行のたびin1997 その5 三人女子inコミケ 実はこの時はエヴァンゲリオン全盛記だったんだよ編
1997年8月16日 晴れ ……。 コミケです。 朝朦朧として起きて列車に乗ってゆりかもめ乗って、ゆりかもめですごいぎうぎうの満員電車をはからずも体験してしまい、むしろ感動したり。 Tさんは電車でやっぱりよく痴漢にあうという話を聞いて、東京の変態に憤ったり美少女の悲哀を感じたり。まあそれはともかく。 着いたのは八時か九時ぐらいだった気がするんですが。朝で涼しいとはいえ炎天下でめちゃくちゃ待ちです。 Tさんは非オタクなのでここで一旦別れて、またあとで合流することになりました。 国際展示場です。でかくて白い橋のところに、これでもかというほど人が真面目に並んでいます。 ……。 えー。 あー。 コミケって、こんなに人が集まるものだったの? スゲエ……。 もう、ただただ熱波にあぶられて佇んでいました。若かったんだなあ。 何時間もだらだら並んでました。すごいぶ厚いコミケカタログ読んでいる人とかもいました。会場はできたばっかりみたいで、どこもかしこも白くてキレイだという思い出が残りました。まさかこの時は10年後に本を出すとは以下略。 やっと建物に辿りついても、人、人、人。 ……。 もごもごもごと人が行き交います。 暑いし広いし、どこへ行ったらいいのかさっぱりわからない。あー。 そうだ、ここへはめづさんに会いにきたのでした。目的を見失うところだった。 「とりあえず、めづさんに挨拶してから自由行動にしよう」 「そうだね」 東とか西とか、ここの建物でら広いなあとか思いつつ、二人についていく私。もう人しか見えていません。もごもご。 「あっあそこだー」 「えっ」 ……。 タイミングが悪かった。 もんのすごく忙しそうです。まわりに人が列になっています。この時点ですでに彼女は相当な売れっ子(ここはこの表現で合っているのか)だったのでした。 サークル最後尾の看板を持った人がいます。スゲエ、最後尾があるなんてめづさんアンタ凄いよ! ぼーっと感心してしまいましたが、これはとても彼女と話せる状態ではありません。彼女は今なによりなんでもいいから一心不乱に本を売らなくてはならない状況です。 うーん声かけて手を振ったかな? ぐらいの感じで離脱です。だってここにいたらみんなのジャマになる上に酸欠で死ぬ。 はー。 あついね。 ……。 頭を冷やして落ち着こう。 「……ここは、時間を決めて、何時かまでにどこそこかで待ち合わせることにしよう」「そうだね」 ケータイもない時代ですが、予定通り三人でバラバラ行動です。 見た感じ、どうもこの場はみんなで仲良く回るような場所ではないようです。ここはただただ自らが自分だけの趣味を追及する場です。どすこいどんどこしょい。さあ気合を入れて回りましょうー。 ほたほたほた。 とりあえず、背中も痛いしなるべく混んでいないところを狙います。行きたいところは封神とコスプレのとこぐらいです。なにやら、コスプレの人は二階のテラスみたいな場所に集まっているそうです。行ってみますか。 んー、なんだかエヴァの絵のついた缶コーヒーを持ってる人がいっぱいいる。アレはどこで売っているんでしょう。 ……。 おう! テラスに、コスプレの人とかカメラの人がいっぱいいる! なにげに数人に囲まれているひともいれば、もうすごい囲まれている人もいます。 あああ、私コスプレの人の写真撮らせてもらうのはじめて。ドキドキ。 近くに出来のいい妲己姉さんの人がいたので、許可を得て撮らせてもらいます。写真一枚いいですかー。ハイいいですよー。かしゃ。ありがとうございますー。(持っている二枚の写真のうち一枚) 留さんに後で写真を見せてもらったところ、碇ゲンドウを撮っておった。うおうゲンドウいいな! んで、無目的にうろうろする。 この時はまだ体力があったと見えて、けっこう色々回りました。スポーツ系とかのところで水島新司先生の描いた日本ハムファイターズのポスター貼っているサークルがあったりしてうおお欲しい! とか思ったり。封神のところも行って何冊か本を買ったり。 エヴァの缶コーヒーも売っているところを見つけて買って、重かったけど何個か持って帰ったとか。いろいろ回りました。 そうこうしているうちに時間が来て、待ち合わせ場所でも三人無事に合流することができました。はあ、よかよか。留さんも無事に京極夏彦本を買ったりできたようです。エヴァはあれほど全盛だったにもかかわらず、誰も本を買わなかった模様……。 「それじゃあ行く? コミケもういい?」 「うん次は?」 「ディズニーランド」 ……。 そうだ……、そういうことになってた確か。 というかこれから行くのか、ねずランド。いや折角千葉だし近いし確かに…… 。 そして、それから三人はコミケに来なかったTさんと待ち合わせ合流して、この後四人でディズニーランドに行ったという。 ……。 いや、ない! ほとんど記憶にないっ! というか無理! そんなん無理じゃないの!? 体力的にも時間的にも! 千葉だから近いし、たぶん正しいんだろうけれど! 何に乗ったかとか何を買ったかとか全く記憶にない! しかもTさんを、世話になったからおごるから! といって半ば無理やりディズニーランドに誘ったそうだ。これも昨日聞いた。 ……。 ごめんなさいTさん。ホントにいまさらだが。 留さんの記憶によると、留さんを除く三人でビッグサンダーマウンテンに乗っていたそうだ。スターウォーズにも乗ったそうで、それはちらっと記憶にあるが……。 あと乗ったのはジャングルクルーズとイッツアスモールワールドだそうです。ああ、後者はなんとなくTさんと乗った気もしないでもないのだが……。 しおりによると夜の八時に羽田から飛行機に乗ったらしいので、少ししかいなかったとは思うのですが……。 あと留さんが「スモールワールド怖い」とTさんに言ったら「ドラッグのバッドトリップみたいだよね」という非常に彼女らしいコメントをいただいたと記憶しておりました。 彼女らしいって……。いや確かになんか彼女らしいのだが。そんな彼女なのだが。 そんで。 旅はこれで終わりなのですが、なんとか終わりのシメをしようと思っても、帰りに至ってはほんとに全く記憶がないという……。 留さんと「わたしたち、帰りは飛行機乗ったの?」とか話してもわからず、しおりとか切符を見てやっと乗ったことを確認する始末です。 そんなわけで、えー。記憶はないけど記憶がないからここでおしまい! この旅行の前とか後とかにも、留さんは中国に行こうとして玄界灘で死ぬほどグルグルに波にもまれて死ぬかと思ったり、私はおーさかさんと香港に行ったらオタクビルが日曜で全部閉まってたとか、二年前にはあんな感じの東京旅行をするとか、やっぱり思い通りにいかない旅行をするのでした。 誰かに聞きたいんですが、旅行って、みんなこんなにグチャグチャになるものなんだろうか。 体力的にもう4泊5日とかの旅行をすることもないと思いますが、やっぱりまたどこかに旅をしたいと思うのでした。 でも、これ以上グチャグチャな旅はしないだろうなと懐かしく思うのでした。 経験上一番無難なのは、日帰りバス旅行。 あとみんな、サイフは枕の下に入れないようにしようね!(教訓めいたものを出してムリヤリ終わる)