『恥ずかしい人生を送れ』株式会社こころみ 神山晃男様
「 恥ずかしい人生を送れ 」。大学生400人を前にそう切り出したのは株式会社こころみ代表取締役神山様。その言葉の真意は、自分ができないことを素直に認め、それを率直に周囲に伝えることで、理解しようと必死に取り組むことにつながり、次第に理解が深まり、可能性が広がるからということでした。
若い今だからこそかける恥があるし、取り返しもつく。誰しもが避けようとする「 失敗 」を恐れず経験して得たものは、必ず将来につながるのだと、神山様ご自身も学生時代を振り返りながら熱く語っておられました。
歴代の成功者たちの人生を見ても、多くの人が人生のどこかで必ず大きな挫折を味わっていると聞いたことがあります。どうしても「 失敗=かっこ悪い 」という固定概念が漂う現代社会ではありますが、「 かっこ悪い 」から、知ったかぶりをして当たり障りのないことばかり行うよりも、リスクを自ら取りにいき、泥臭く、困難に抗う姿が本当にかっこいいのだと、使い古された「 失敗は成功のもと 」という言葉の重みを再認識させられました。いつしか私たちが憧れた漫画の主人公たちは、常に自分に正直で誰もがやらないことをやってのけていましたよね。神山様の講義を聞いた生徒たちはヒーロー(社会にとって)となる大きなヒントを得ることができたのではないでしょうか。
講義の後は、本年度より設けた「 芦澤茶房 」(ゲストとゼミ生によるディスカッションの場)にお越しいただき、芦澤ゼミがプロジェクトを行うたびに直面する”ビジョン設定”についてディスカッションさせていただきました。
ビジョン選定プロセスにおいて、大事とされるのは、「 なぜそれにしたのか 」という経緯、背景をしっかり話し合い、共有すること。誰が主語となって、どうしてこの言葉選びになってどうしてあの言葉を省いたのか、その深層心理まで話し合うことによって、ようやく”組織のビジョン”となることを教わりました。
またこれまでも多くのゲストの方にこのテーマについてお話を伺ってきましたが、今回神山さんのお話で特に気になったのが「ビジョンを変えたほうがいいのではと疑問を投げかける 」ことが重要であるというお話です。今のままで良いのか考え、現状で不足していることがあると感じるのであれば、見直す機会を設けることが大切なのだと思いました。
朝令暮改当たり前の芦澤ゼミにおいて、終始一貫したビジョン設定というのは確かに難しいのかもしれません。ですので今後のゼミ活動におきましては、神山様のお話を参考に、ビジョンを設定しては、振り返る機会を定期的に設け、本当に私たちが目指したいものを明確化していきたいと思います。
神山様、この度は貴重なお話本当にありがとうございました。