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「The Paper Party」Don Freeman

2016.06.01 06:45

ドン・フリーマンの絵本は「くまのコールテンくん」をはじめとして日本の読者にも親しまれていると思います。

翻訳されている作品も多いのですが、当店に現在ある三冊のフリーマンの絵本はどれも洋書で、うち二冊は未翻訳のものです。

本日ご紹介させて頂くのはその三冊の中で唯一翻訳されている「The Paper Party(にんぎょうのくに)です。」

翻訳されているとは言っても初版は1979年の本で、もう長らく絶版のため見たことのある方は少ないかもしれません。

ある夜、ジョリーは仲良しの犬と二人だけでテレビを見ていました。テレビの中ではゆかいな人形ディンキーがおかしなことをして楽しませてくれます。犬はやがて寝てしまいますが、ジョリーは大笑い、そして「あの人形たちのとこへ行けたなら楽しいだろうなあ」と思います。

するとテレビからディンキーが出てきて、今夜パーティがあるんだけど、君も来ないかい?」とテレビから梯子を出して中へ誘います。ジョリーはハシゴを登ってテレビの中へと入っていって、、、、

フリーマン独特のファンタジーが読者も一緒にテレビの中の人形の国へ誘い、愉快な人形たちとのパーティが繰り広げられるのですが、やがて自分の部屋へ戻った、ラストシーンに描かれる現実と、テレビの中の人形の国という非現実との対比が心切なく感じられます。

テレビの中へ行けたらなあという、子どもなら誰もが思う願いを楽しくも切なく描いた絵本ですね。水彩で描かれたフリーマンの柔らかい色彩も、この絵本の雰囲気を特別なものにしています。

とてもシンプルなお話なので小さいお子様から楽しめます。


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The Paper Party

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