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「建国記念の日」反対大阪連絡会議

2018年 第52回 原田敬一さん(佛教大学歴史学部教授)が講演

2018.02.11 07:50

 第52回「建国記念の日」不承認2・11大阪府民のつどいが、2月11日に大阪府教育会館で開催された。大阪教職員組合や大阪歴史科学協議会、大阪歴史学会、関西MICなどで構成する「建国記念の日」反対大阪連絡会議が主催で、280人が参加した。

 大阪歴史学会の山本幸男代表による主催者挨拶に続き、文化行事は宮崎剛さんがピアノを演奏した。参加者からは「文化、思想、教育、研究をめぐる対抗運動らしく、文化的な香りのする企画はとても良いと思います」などの感想が寄せられた。

 「戦争を始めさせないために-『明治150年』と日本の戦争-」をテーマに、佛教大学歴史学部の原田敬一教授が記念講演。「日本は戦争を終わらせることを本当に考えてきたのだろうか」と問題提起し、明治以降の日清戦争、義和団戦争、日露戦争で日本は19世紀的な領土割譲と賠償金を得て戦争を「終わらせて」きたことを紹介。しかし、第一次世界大戦後の国際社会は、19世紀的な賠償金と領土獲得で終わりではなく国際連盟とILOの創設など、戦争を起こさせないための工夫があったが日本は受けとめられなかったもんだいについて話した。

 意見発表は、「新学習指導要領の問題点」と題して大阪教職員組合から報告を行った。新学習指導要領が、英語教育の早期化など選別と切りすての教育と、改悪教育基本法を全面反映した道徳の「教科化」を含んでおり、「すべての子どもたちに学力をつける観点が決定的に不足している」と抜本的見直しを求める運動を呼びかけた。

 最後に、政府による「明治150年」関連施策の推進や、天皇の退位・即位、新元号制定について、「私たちの歴史認識が厳しく問われる事態」であるとし、「日本国憲法を守り、発展させる立場から、平和と民主主義に基礎づけられた豊かな思想・文化と、過去と現在を真摯に見つめる歴史認識の創造を、それぞれの地域・職場・学園で呼びかけ、実践していく」とする集会宣言を採択した。

 大阪民衆史研究会の尾川昌法会長の閉会挨拶でつどいを締めくくった。