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【今後の水循環政策のあり方について】

2020.07.16 02:58


 「水の惑星」と呼ばれる地球において、『水』は全ての生き物にとって欠くことのできないものであり、限りある「資源」です。


 絶えず地球上を循環し、大気や土壌など他の自然的構成要素と相互に作用しながら、多様な生態系に多大な恩恵を与え、また循環過程において、産業や文化の発展に重要な役割を果たしています。


 特に日本は、国土の多くが森林で覆われていることから水循環の恩恵を大いに享受し、長い歴史の中で豊かな社会と独自の文化を作り上げてきています。


 しかしながら近年においては、都市部への一極集中や、産業や社会構造の変化、地球温暖化に伴う気候変動等が水循環に変化を生じさせ、これにより渇水、洪水、水質汚濁、生態系への影響などのあらゆる課題に直面しています。


 そこで、これらの問題を対応するには、水の管理が河川は国土交通省、公共水域の環境保全が環境省、上水道は厚生労働省、下水道は国土交通省と細分化され部分的な対処しかできず、水循環全体への視点に立った政策立案が困難な状況にあることから、水行政の一元化、すなわち、水循環基本法が議員立法によって2014年に成立しました。


 これにより、

①かつて河川は河川法により公水として扱われ、地下水は民法により土地所有者のもの(私水)とされてきましたが、地表水も地下水も水循環の一部とし、「水は国民共有の貴重な財産であり、公共性の高いもの」と位置付けられ、地下水も適切な運用が必要。

②流域連携で総合的・一体的な管理を住民参画の上で取り組む。

③水の貯留・涵養機能の維持及び向上を図るため、森林、河川、農地、都市施設等の整備や必要な施策を講ずる。

ことが求められるようになりました。


 具体的な取り組みとして、法律の制定と同時に基本計画が制定され、先月16日に改定計画が閣議決定されています。


 この計画に基づき、治水や利水への取組みを通じた安全・安心な社会の実現は、まさに地方行政の重要な政策の一つであり、極端な豪雨など自然災害が多発していることからも力を入れて取り組んでいかなければなりません。


 そこで、公明県議団で「水循環基本法の理念と今後の水資源政策の方向性」と、「水循環基本法と千葉県」とのテーマを受講致しました。

今後の県政に反映するように取り組んでまいります。