月に代わって ツユクサ
2020.09.13 06:52
(2020/7/15,9/13 青森市内)
露草(むらさきつゆくさ)
ツユクサ科ツユクサ属/一年草
朝に咲いたら夕方には萎む一日花で、朝露に例えられて『露草(つゆくさ)』。
かつて万葉の時代には「月草」と呼ばれていた。これは花の青が布地等に"つき"やすいことから。「月」の字を充てたのは洒落。
試しにハンカチに花弁を擦り付けてみたら綺麗な青に染まった(写真参照)。
黄色い雄蕊と真っ青な花弁の色が印象的。その青はかつて染料にも使われていたというが、染まっても一日も経てばすぐに色が落ちるので
月草のうつろひやすく思へかも
我が思ふ人の言も告げ来ぬ
大伴坂上家之大娘
(おおとものさかのうへのいへのおほいらつめ)
※大伴家持の妻
意味:露草(つゆくさ)のように変わりやすいからでしょうか、私が想っているあの人がなんにも言って来ないのは。
と、移ろいやすい人の心の例えとして詠まれている。
花言葉:尊敬/変わらぬ思い/なつかしい関係
…上記の逸話とは微妙に真逆?
7月から咲き始め、残暑が続いている9月に入った今でも、あちらこちらの草叢の中にまだまだ元気に咲いている。一日花と言えど案外に逞しい…