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「写真とファッション」展 東京都写真美術館

2020.07.14 06:30

これは猛烈に面白かった展示。展示写真の一つ一つは、それほど意味はなく、ファッションと写真の物語。 

写真をコラージュして、それを布に印刷して、それがまた服になる。服の写真が服になる。


コラージュされたような服。服や生地の写真が印刷された布を、切り抜いている。

サイトから集められたイメージをプリントした布を、既製品の服に印刷する。

サイトから集められたロゴやマーク、記号をMacで再構成、Tシャツに直接印刷した。

 撮られるファッションと、ファッションの素になる撮られたもの。

今回、「衣」に関して、はじめてコンセプシャルなアート性を感じた。 

「衣食住」のうち、「食」や「住」に関してはコンセプシャルなことや意図を感じたことはよくあったけど、「衣」に関しては、デコレーション的なイメージが強くて、ものとしての服そのものにコンセプシャルなアート性を深く考えたことがなかったので、なんかすごく新鮮な感覚だった。

20代の頃に、ポースルミスの服に対してのコンセプトを知った時や、イッセイミヤケの表現のもとになっているコンセプトに感激したことあった。でも、今回のはそれともまた違う、なんというか、浅はかで表面的なのに、重たい、というか説明的というか、なんというか。 


人が生きて、知ってそして考えたことは、衣食住にもフィードバックされている。当たり前といえば当たり前な自然なこと。でも、そんなことを普段はあまり考えないから、こういう展示で初めて認知確認されるんだ、と思った。