合掌行気 ~セルフ整体~
《セルフ整体》
合掌行気
愉気を行う前に、
掌の感覚を敏感にするための修行法です。
「行」というのは、あんまり面白いものではありませんね。面白くないことを続けるから「行」になるのかもしれません。
合掌行気も、ただ目の前で合掌をして、目を閉じて、ただただ合わせている掌の指先から息を吸うつもり、指先から息を吐くつもりで、呼吸することを繰り返すだけです。
気というのは「集注密度が高まると集まる性質がある」と、前回の投稿で記しておりますが、合掌行気は、掌だけを思い浮かべて掌で呼吸するようにイメージすることで集注密度を高めていきます。
イメージ力の訓練でもあります。
イメージする(思い浮かべる)ことができれば、手は当てなくとも、遠く離れた人にも、気をおくること(愉気)ができます。
イメージすることができれば、体の奥深くまで、気をおくることができます。
合掌行気の始めかたは、
正座して、目の前で合掌をしたら、その手を3センチほど開きます。
そして、その掌と掌の間を、半眼で(薄目を開けて)見つめます。
そうすると、両掌が次第にくっついてきます。はじめは微妙に離れたりくっついたりしながら、そのうちに指先が触れてきます。
指先が一ヶ所でも触れたら、掌をピタッと合わせて合掌し、目を閉じて、指先から掌の真ん中まで息を吸い(慣れてきたら腰や腹まで吸うようにイメージしてもかまいません)、指先から息を吐くようにイメージします。
ただただそれを繰り返します。
はじめは5分でも長く感じるかもしれません。
毎日5分でも10分でも続けるようにしていると、手が敏感になり、固い掌のかたもだんだん柔らかくなります。
手荒れが良くなったという方もいらっしゃいます。
以下引用文。
『合掌行気を続けていると誰でもそうなのですが、掌の皮が一枚剥けたような感じになって、手がすごく敏感になります。それは、機械を相手にいじくっているというような手ではなくて、なんというか生き物を育てているみたいな手になっていきます。
お百姓さんの手でもよく見てみると、実に柔らかいよい動きをしている手というのがあります。筋くれだっているけれども、やはり生き物を育てている人の手というのは違います。
合掌行気をし愉気をしていくと、生き物を育てる感覚を高め、手が育っていくという面が出てきます。 野口裕介 』
写真
by Hitomi スマホ