ファレホをオススメする理由
基本的に模型を趣味として楽しんでいるのなら、自分が気に入った塗料を好きなように使えばええやんとワテクシは思っているので、ラッカー系、水性アクリル系、エナメル系等様々な種類の塗料が世の中には沢山ありますが、皆さんそれぞれの事情、用途、スタイルに合わせて選んで使うのがいいと思っています。
昨今の日本の模型事情は分かりませんが、ガンプラ制作に関してはまだまだラッカー系塗装が主流かと思います。
ですがラッカー系塗料の臭いが諸事情により使いたくない人や、充分な塗装環境を用意できない人等も少なくはないかと思います。
他にも塗装してみたいけど色々揃えるのは敷居が高いかなと躊躇するライトモデラーもいるかもしれません。
そんな人達に是非試して頂きたいのがファレホ塗料です。
ラッカー系塗料と水性アクリル系塗料の違いについては、詳しく解説しているブログは世の中に沢山あるのでそちらをご確認くださいませ。ここでは解説しません。
それではファレホをお勧めする理由を解説していきましょう。
1. 臭くない
ファレホに限らず水性塗料全般に言える事ですが、ラッカー系塗料等に使用されているような溶剤の匂いがしません。
ファレホの主成分は水なので、若干独特な甘〜い香りが漂いますがほぼ無臭です。
ファレホ専用に開発されたエアブラシクリーナーでさえも殆ど臭いません。
2.容器が秀逸
塗料の性能としてあまり話題に上がらない容器ですが実は様々な面で結構重要です。
ファレホに使用されている容器は、目薬の容器として使用されているものと同じで、塗料を一滴ずつ出す事が出来ます。
特にエアブラシ塗装を行う際にこの容器の形状がカップに直接塗料を注入するのに非常に適しています。
筆塗装でも同様に必要な量を必要なだけ塗料皿等に出して使うことが出来て塗料の無駄を省く事に繋がります。
少々おおざっぱなやり方ではありますが、容器が軟質プラ材なので塗料皿にたっぷりと作った混色もこの容器でぶちゅっと吸い上げてしまえば移し替えが楽です。
秀逸なのは使い勝手だけではなく、保存についても同様です。
この容器は縦長なので容器内で塗料が空気に触れる面積がラッカー系塗料のガラス瓶よりも小さくて劣化を軽減してくれます。蓋をした状態でそこまで劣化するかどうかは謎ですけど、少なくとも空気に触れている量は実質的に軽減されているんじゃ〜ないのかなと。
そして不慮の事故で容器が倒れたとしても塗料がべちゃ〜っと溢れて大惨事になる心配はありません。塗料は容器を押した時だけしか出ませんから。
3. 色数が豊富
既にかなりの量の色が販売されています。その反面似たような色が多く選ぶのに悩む事もあります。
もちろんシリーズに関係なく混色も出来るので、自分の好きな色を作るのもいいでしょう。
4.実は経済的
日本でファレホ塗料を購入しようとすると、ラッカー系塗料と比較して割高に感じる事があるかと思います。
ですが実際には使ってみるとランニングコストは低い事に気付きます。
まず、ファレホに使用されている容器は17mlでクレオス等のラッカー系塗料の10mlよりも実は容量が多いです。
そしてファレホにはエアブラシで吹けるように調整されたシリーズとそうではないシリーズがあり、調整されていないシリーズは塗料の濃度が濃く、希釈して使用すると結構な容量になります。
容器の解説でも触れましたが、必要な量だけ取り出す事が出来るので無駄に塗料を浪費する事を避ける事ができます。
更に基本的に塗料の希釈や道具の洗浄等は水道水で出来るので専用の溶剤等は別途購入する必要はありません。
5. 洗浄が楽
基本的に水性アクリル塗料は水での洗浄が出来ますが、ファレホは他の模型用水性アクリル塗料に比べて洗浄が楽です。
よく比較される塗料としてシタデルカラーがあります。この塗料も水で希釈や洗浄が出来る塗料ですが、乾燥が早くて筆やハンドピース等の道具に付着してちょっと時間が経過しただけで水では中々落ちてくれません。
ワテクシも以前はシタデルカラーを使用していましたが、PP製の塗料皿に残った塗料が中々落ちてくれませんでした。ですがファレホの塗料はシタデルカラー程付着せず、完全乾燥する前であればサラッと水に流れてくれます。
洗浄が楽なので、後片付けの苦労も軽減されます。
そしてエアブラシクリーナーの性能が非常に優秀です。
流石ファレホ専用に開発されただけあって、ファレホ塗料であれば道具に付着した塗料をサラサラと落としてくれます。
以前はワテクシはクレオスの臭くて強力なツールクリーナーを使っていた時期もありましたが、現在では水道水をメインに、その日の作業の終りにファレホのエアブラシクリーナーを使って洗浄するようにしています。もう完全にスメルフリーな環境です。
とまぁ、色々とオススメな理由はあるのですが、ファレホで一番の問題点は入手がし難いって事でしょうか。
現在日本では全国にあるボークスの店舗か通販でしか購入する事が出来ないようです。
ですが、一旦ファレホ塗装に慣れてしまうと、この快適さは手放せなくなってラッカー系塗料には戻れなくなります。
まだ試した事がない人であれば、部分塗装用として購入して使ってみる事をお勧めします。