リフォーム営業塾 vol.32~営業マンに必要な粗利の仕組みとは!?~
リフォーム専門のコンサル業で活躍するGRiMZの越光雅也さんに、今回は営業マンに必要な粗利の仕組みについて教わる。
著者はこの方
GRiMZグリムズ 越光雅也代表
会社員時代は主に住友不動産リフォームでその営業手腕を発揮。営業マンとして全国売上1位を2度獲得。最年少で管理職に就任後も支店の売上を4年で6倍に伸ばし、同社の神奈川や東京の支店長を歴任。現在は"企業にリフォームを教える専門コンサルティング会社"GRiMZ(株)代表取締役社長。クライアントの業績upに大きく貢献。更に、業界では初となるwebでリフォーム事業の全てが学べる「リフォームアカデミー」を開校。その代表講師も務める。
◆粗利を理解すれば、自分の本当の貢献度が分かる!
「売上」より「粗利」の目標を
過去に、皆さんの周りにも『会社には十分貢献した』と言って辞めていった営業マンが1人や2人はいると思う。しかし、果たしてその人達は本当に十分な貢献をしたのだろうか。
というのも、粗利がどのような割合で分配されるかなど、粗利の基本的な仕組みを理解している営業社員はほぼいない。それなのに、どうやって自分が十分に貢献したかなんて分かるのだろうか。
概ね自分の給与と比較して『貢献した』と言っている場合がほとんど。ただ、そのような勘違いをさせてしまうのは、実は教える立場の者にも問題がある。
例えば、営業マンに毎月「いくら売ってこぉーい」としか言わなかったら、粗利の仕組みなんて覚えない。また、「自分の給与の3倍、いやっ、5倍の粗利を獲得しなさい」と教えたところで、多くは『なんで?…』となるし、質問したらしたで「ゴチャゴチャうるさい」とか、「俺も上司の受け売りだから」と濁されたら、これまた覚えられない。
ところが、粗利の仕組みは営業や施工みたいに実務の内容と違う為、何を教えたら良いのか分からない人も多い。しかし、全然本格的でなくてOK。むしろ、税理士や会計士みたいにムズイのはNG。
そもそも、そんな難易度の高い内容が理解できるカシコだったらリフォームなんてやっていない。大抵は俺みたいに頭が良くないからリフォームをやっているのだ(笑)。なので、次の内容を理解すれば十分。
ただ、中には%を万に置き換えて『そんなに給料もらってない〜』と騒ぐ者もいるので、社会保険の半額負担や、バックオフィスの人数で割合が異なる旨の補足は必要。あと、お客からは貰えないのに下請けには支払わないといけないアフターとか、発注ミスによる原価割れや事故があったら全て利益が削られる等の説明も必要となる。
つまり、仮に%を万に置き換えたところで、バックオフィス0人・ノーミス・不運ゼロでようやく利益ということを理解してもらうことが重要である。
ちなみに俺なら、入社して直ぐは売上が無いので、その間に払った給料なんかも含まれることまで、めっちゃ言う(笑)。
このように、説明したらしたで営業社員に嫌われるのは間違いない。しかし、ただの嫌われ上司とそうでない者との決定的な違いは、”尊敬されるか否か”。
今回はちょっぴりカシコになれるので、1ミリくらいは尊敬されると思うけど…(笑)。