【本県の感染者数の推移と傾向】
5月25日に緊急事態宣言の解除後、家庭や職場、学校などあらゆる場面で、日常生活と感染拡大防止対策の両立という「新しい生活様式」の実践などにより、千葉県においてはこの1ヵ月半、県民の皆さまのご尽力もあり、新規感染者数はゼロや一桁で推移してきました。
こうした流れの中で段階的な自粛や休業の緩和が進められ、活動範囲が広がり経済活動の再開も一歩一歩進み始めています。
しかしながら7月に入ってからは感染者が増加基調となり、直近では二桁台で推移し、新たにクラスターも発生しております。
本県においても東京都の感染再拡大の影響が強く、県によれば、6月22日から7月13日に公表した県内の感染者のうち、東京との往来があった人とその家族は、約65%を占めているとのことで、特に隣接する東葛地域でその傾向が顕著となっていると聞きます。
そこで、県が毎日発表している感染者情報をもとに、直近の感染者数の推移や傾向を調べてみました。
7月2週目(6日~12日)では、1,773人(1日平均253人)、3週目(13日~19日)では、2,948人(1日平均421人)のPCR検査を行っており、この2週間の陽性者率は4~5%台となっています。
ちなみに、県や各市、医師会のドライブスルー方式も含め、現状では1,576件/1日の検査能力を備えており、保健所が濃厚接触者と特定した場合は、症状の有無にかかわらず検査を行い、それ以外は医師の判断となっております。
緊急事態宣言の解除日を前後に県内居住地別感染者数のグラフを作成しました。また併せて、東葛地域とそれ以外での感染者割合も作ってみました。解除前より解除後の方が都心に近い東葛地域の感染割合が高いことが判ります。
さらに、緊急事態宣言解除日を前後とした「年代別」と「性別」の感染割合をグラフにしてみましたが、やはり解除後では30代以下の若者世代の感染者数が相当増えていて、7割弱を占め、女性の感染割合も増えていました。
重症患者も少なく、病床稼働率やホテル稼働率をみてもまだ十分患者の受け入れの対応ができる状況にあることから、県からの協力要請等が行われていません。ですが、県では警戒を強め、医療提供体制の拡充を急いでいます。
確保する病床を新規の感染者数に応じて4つのフェーズに分けて取り組む中、現在はフェーズ2(イエロー)の位置づけとしており、病床数を現状の458床から500床に増やすため、各医療機関へ協力依頼を進めているとのことです。
新規陽性者に対しては積極的疫学調査を行っているところですが、感染源を判断しかねたり追いかけきれないなど、感染経路不明者率が5割近くに上昇しているところが、大変気になるところです。
このことが要因となって再び自粛の流れとしないためにも、そして医療を始めとしたエッセンシャルワーカーのご苦労や、感染リスクの高い方を守るためにも、想いを馳せる行動として一層の「新しい生活様式」を共々に取り組んでいきたいと思います。
また、明日から4連休を迎え、「Go To キャンペーン」も始まりますが、いずれにしても、旅行に行かれる方も、迎える業者の方も、お互いに「新たな旅のエチケット」を守って安全で安心な旅にしていただきたいですし、これからのスタンダードとしていくための試金石にしていかなければならないと思います。