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代官山の坂を上って、東京キッチンを聴きながら

2020.07.22 06:23

気づいてみたら、7月は一度も

ブログを書いていなかった。

前回から一月、それなりに

忙しかったんだろう。

6月後半はネガコDuo@Prog Nagoyaがあり、

7月前半はチーム電波@シットロトがあった。

こんなコロナ騒ぎのご時世に

ライブができるなんて、

自分はとても幸せだと思う。

代官山を歩くのは久しぶり。

90年代初期から21世紀のはじめ頃まで、

代官山の山の上のとあるアパートの1室が、

僕の勤め先だった。

Thinkという名の広告プロダクション。

そこでコピーライターとして働きつつ、

音楽をやっていた。

住まいは吉祥寺だったけど、

今の中野に1996年に引越した。

そこでバンド「東京キッチン」を結成。

ナイチ、赤塚聡明、みやざきみえこを

メンバーにライブを重ねていった。

✳︎このアパートの102号室がThinkだった。

この3人との出音はあまりに素晴らしく、

僕はアコースティックな音楽に目覚めた。

とはいえバンド運営は難しく、

メンバーは流動的で、

何人もの凄い演奏家が

入れ替わり立ち替わり出入りした。

そんな状況のなかで制作したのが、

このアルバム「東京キッチン」だった。

僕のあまりに「青い」うたを聴くのが嫌で、

殆ど聴いていなかった。

しかし、最近、このアルバムの

録音とミックスを担当した板谷さんから

「カラオケが見つかった」と送られて

きたものを聴いて、びっくり。

余りにもよいのである。


そう、歌が無ければ、すばらしいのだ。


そこで僕は決めた。

「歌」だけ再レコーディングすることを。

そして今日、代官山を歩いてみる。

あの頃、自分は

この町を歩き回りながら、

ほとんどの曲を作った。

だから歌詞を歌ってみると、

いろんな風景、出来事、そして自分の願望が

次々と思いだされてくる。


今の代官山の町には、

あの頃と大きく変わった部分と

なにも変わっていない部分がある。

建物は1/3くらい変わったかも知れない。

店は殆ど変わってしまった?

なんといったって

Thinkの前にはあのタルトの

キルフェボン代官山店があった。

ほんとによく食べたもの。


それもとっくにない。


でも、やはり変わらないものがある。


ひとつには細い路地から見上げる空。

そして代官山に登る坂道。


 午後の坂を登る、振り返ればトーキョー

 コンクリートの森が、死さえ覆い隠す

 影が伸びてゆく、朱に染まるガラス窓

 そして夜はトーキョーへ

 孤独を歌うため


(トーキョー正午/東京キッチンより)

自分については?

音楽的には大いに進歩した。

歌もまあなんとか…


社会性は?すこし進歩したかな。

考えていることは…相変わらずだね(^^)