FBとTV広告の相性と、SNSにおける媒体元の重要性
【ビジネス ニュース】 平成二十八年六月四日にSBクリエイティブ(代取:土橋康成)は記事「Facebook自身が調べてわかった!Facebookの広告効果を最大化する方法(画像:引用)」を配信し、TV広告とFB広告の相性の良さを説明した。三日に都内で開催されたFBのプレス向け発表会でFB広告の最大化の方法等が判明した事実を伝えた。
当該記事によれば、TV広告はブランディング(知名度の向上)に向いており、FB広告はアクション(購買)に向いていると帰結。FB単体で広告を打つよりも、クロスメディアとしてのTVも広告を打つ事で二倍の効果の差が出ると主張。効果測定は「3R」を使用。Reach(リーチ)・Resonance(反響)・Reaction(行動)だ。詰まり、リーチで大メディアのTVを使用し、FB等のSNSで反響と行動を担当するという事だ。米国ではモバイルで情報に触れてから(検索や広告)、デスクトップPCで購入する経路が存在している。これを非リニア(直線的でない)とした。
<意外と気にする媒体元>
五月二十四日にインフォバーン(代取:小林弘人、今田素子)は記事『SNSユーザーの43%は「元サイト」を知らない(画像引用)』を配信し、SNSでコンテンツを読む際に媒体を意識しているユーザが六割に上った事を伝えた。このデータは、米・業界団体「デジタル・コンテンツ・ネクスト(DCN、会長:ダン・スラット)」の調査発表からだ。
DCNは、既知で信頼性の高いブランド媒体を探していると述べ、ブランド媒体の品質の重要性を説いた。特にニュース、スポーツ、ビジネス・金融、音楽のジャンルにおいて、ブランド媒体の品質が問われる。但し、馴染みのない媒体のコンテンツにも、四割がクリック。二十歳未満は二割と保守的となった。コンテンツ接触の方法は、同調査によればサイトやアプリ、検索エンジン、ソーシャルメディアが略三割と拮抗した。
=解説=
今までとは異なり、ユーザの購買経路は直線的ではなくなってきた。日々、接触する様々な情報をスマホを中心に処理し、最適なものを選択する。その選択の中には、「様子をみる」「何もしない」も含まれる。前半も後半も米国が元データである。日本は米国と異なり、スマホ利用が先進的で恋愛もスマホ決済の時代である。ポイントは、TVがブランディングに強い点だ。
しかし費用対効果で考えると、二倍程度の差ではTV出稿額が高くなってしまう。よって現在、優れた企業は記者発表会を選択する。著名な人物を商品発表会等に招致すれば、民放各局、各番組が取材に訪れオンエアされる。民放でのオンエア時間はニュース扱いなので、短い。その情報に接触したユーザがネットで探す。発表会にはネットメディアの記者も多い。ハイムも同じだ。費用対効果は、PR会社の実力や選別で変わる。純粋なTV出稿よりも遥かに安い。但し、報道の自由によりオンエアの確実性に劣る。
<そのコンテンツは、ゴミと判断されないか>
次にコンテンツを配信する媒体元を、ユーザが過半で意識している点だ。情報過多、オウンド メディアの時代には見逃せない情報で、媒体としてのブランドがものを云う。基本的にコンテンツは、文章・写真・動画の全部、又は一部で構成される。文章であれば信頼できる情報はもとより、書き方や論じ方、着眼点を各ユーザは意識しているものと推察される。写真であれば、訴求力やストーリー性だ。舛添都知事のニュース写真でも分かる通り、一様ではどの媒体を選んでも大差ないとユーザは判断する。しかしハフポス等は、米国系という事もあり、国内の記者クラブに属す媒体とは異なった写真を撮る。
動画であれば、撮り方や編集の仕方に併せて、音質が関与する。現代においてFHDないしHDであれば、初心者用の機材でも撮影が可能だ。だが、音質は異なる。音質の録音・調整には、専門知識が必要だ。YTやニコ動で発信している、比較的に著名な媒体でも音質に難がある例が多々、みられる。これらを総合的に勘案して、ユーザは無意識的ないし意識的に媒体を選んでいる。全てのユーザに認められる事は不可能であるが、ターゲットとするユーザの志向性が媒体と大方一致すれば良いだろう。
(了)