梅雨の宝石。陽明山の紫陽花園。
台湾もただいま梅雨真っ盛り。
梅雨といえば紫陽花。
毎年5月中旬ごろから6月頭にかけて、台北の陽明山竹子湖付近にある何軒もの観光農園で紫陽花の花見をすることができる。
5月中旬から6月頭というと、いつも期末テストの準備期間で、今まで見に行ってみたいと思いつつ行ったことが無かったのだが、これではいかんと、今年は授業が無い朝にむりやり突撃してみたので、実際の行程と感想をご紹介したい。
その日は朝起きると、天気予報どおりに太陽が出ていたので、連日のレポート作成でふらふらだったが、体に鞭打って寮を出発。
朝08:30ごろ、MRT北投駅に到着。
スーパーでお茶を購入し、08:40ごろ定期観光バス「台湾好行 竹子湖線」(小9バス)の乗り場Cに移動すると、なんということか、すでに長蛇の列。非常にやばい。なぜなら、小9バスというのは、小さいマイクロバスに過ぎないのだ。こんなにたくさん人がいたら、乗り切れないんじゃないだろうか。
09:00のバスは、予定より10分ほど遅れてやってきた。何とかすべての乗客を(かなり無理やり)乗せたバスは、およそ40分ほどで山の上に到着。私は終点竹子湖より手前の、湖田橋駅でバスを降りた。
バスを降りたところにある橋の脇の小道を中に進んでいく。水車寮歩道というらしい。
途中に、観光農場の看板が出ているので、矢印に沿って歩いていく。
結構細い歩道で、山の坂道なので、歩きにくい靴だとキツイかもしれない。とはいえ、観光農場一軒だけいくのであれば、10分ほどしか歩かないので、そんなに心配することも無いかも。
しばらくすると、本日の目的地「高家」に到着。入り口では農場の奥さんやご主人と思われる方々が、「入場一人100元、大きい切花150元」などと声をかけて客引きをしていたので、直接100元払って入場。
ちなみに、ほかの農園では、入場料分ほかの飲み物代などに引き換えができたりするところもあるそうだが、こちらの農園にはそのようなサービスは無かった。
中へ入ると、目の前に広がる紫陽花畑は、太陽の光を浴びた無数の紫陽花が、キラキラ光り輝いて……
なんで今まで観に来なかったジブン!!
と、激しく後悔する美しさだった。
本当に、冗談じゃなくて夢みたいに綺麗。
時間制限は無いので、のんびり思い思いに紫陽花の合間を散策して、写真をたくさん撮りたいところだったが、平日の朝10:00ごろというのに、園内はすでに多くの観光客でごったがえしており、素敵撮影スポットは列ができるほどで、なかなか思うように写真が撮れなかった。それでも、(自分的に)素敵な奇跡の一枚が撮れて非常にうれしかった。
一般の観光客の中には、崖のようになっている急斜面の立ち入り禁止エリアに立ち入って、農園のヒトに拡声器で注意を受ける人たちもいた。確かに人が少ないところのほうが花が綺麗なのはわかるが、常識をわきまえて花見を楽しみたいものだ。
花が特に密集している山肌に近い斜面では、あちこちで、何組もの結婚写真撮影のカップルや、コスプレ撮影の皆さん、卒業写真を撮る大学生などの、本格的な撮影も行われていた。特に、ウエディングドレスと紫陽花の組み合わせは、本当に綺麗だった。
中国語で、紫陽花の花は「繡球花」。刺繍の美しい玉の花とは、なんと麗しい名前だろう。この日こちらの農園で見た花はどれも大振りで、「繡球花」の名にふさわしい優美で華やかなものだった。
できたらほかの観光農園も回ってみたかったが、急いで学校に戻らなければいけなかったので、11時過ぎには元のバス停から帰路に就いた。実質、山の上にいたのは一時間ほどの短い時間だったが、全身で紫陽花の花を堪能することができた。
高家繡球花園への行き方
紫陽花の花見から帰ってきた後、学校の同級生から、陽明山へ行ってみたものの、道に迷って大変だった、という話を聞いたので、参考までに、私が歩いたコースをご紹介しておく。
こちらは、竹子湖エリアの地図。青い円で囲ったところが今回歩いた範囲だ。
拡大すると、こんな感じ。
一番下の湖田橋の星マークが上りのバス停の場所。円の真ん中の東湖の星マークのあたりが今回お邪魔した観光農園の場所。そのまま山を登っていくと、ほかの観光農園にいけるのだが、今回は表の道に出たところで時間切れ体力切れとなったため、そこから坂を下りて、もとの湖田橋まで戻り、バスでMRT北投駅にもどった。
本当に美しい景色だったので、来年も、ぜひ紫陽花の花見に行きたいと思っている。
陽明山 高家繡球花園
住所:台北市北投區竹子湖路17-2號
電話:0937-023190.0910-030839
交通:MRT北投駅から小9バス または MRT石牌駅から小8バスで、湖田橋下車
がぁこ訪問:2016年6月