「宇田川源流」【今週は米中関係特集】 尖閣諸島を不法に占領しようと試みその既成事実を作ろうとしている中国との「日中関係」
「宇田川源流」【今週は米中関係特集】 尖閣諸島を不法に占領しようと試みその既成事実を作ろうとしている中国との「日中関係」
日本国憲法前文にはこのように書かれている。
「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義を信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思う。われらは全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和の内に生存する権利を有することを確認する。」
また国連憲章第2条4項には「すべての加盟国は、その国際関係において、武力による威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない。」とありまたそのような被害を被った場合には、国連憲章第51条において「この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国が措置は、直ちに安全保障理事会に報告しなければならない。」とある。
さて、現在の中国の武装をした公船が連続して100日以上日本国領土の尖閣諸島における領海もしくは排他的経済水域、およびその接続水域に入ってきている。そのうえ、日本国に対して日本国領海内での漁船の操業を禁止するように圧力をかけてきたのである。
これはそもそも「平和を愛する諸国民」の行動というように言えるのであろうか。また、国連憲章における武力による威嚇という項目に反する行為ではないのか。
日本においては、いまだに日本国憲法において自衛権も排除したなどということを言っている人たちがいるが、実際、日本国の領土はどのようにして守るつもりなのであろうか。
中国 日本の抗議「受け入れられない」、尖閣周辺で中国船100日連続航行
沖縄県の尖閣諸島周辺で中国当局の船が100日連続で確認され、日本政府が繰り返し抗議していることに対し、中国政府は「受け入れられない」と強く反発しました。
22日午前9時ごろ、尖閣諸島周辺で中国海警局の船4隻が日本の領海の外側である接続水域を航行していることが確認されました。中国の公船が接続水域を航行するのは22日で100日連続となり、過去最長を更新していて、日本政府は中国側に繰り返し抗議しています。
「尖閣諸島は、古来から中国の固有の領土だ。我々は日本側のいわゆる抗議は受け入れられない」(中国外務省 汪文斌報道官)
これに対し、中国外務省の汪文斌報道官は22日、このように述べ、日本政府の抗議に強く反発。そのうえで、「中国海警局の船がその海域で航行し、法執行することは、固有の権利だ」と主張しました。(22日20:52)
2020年07月23日 04時39分 TBS
https://news.nifty.com/article/world/worldall/12198-737331/
〈独自〉尖閣実効支配強化へ自民議連立ち上げ 政府調査義務付けへ法整備目指す
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域でエスカレートしている中国公船の挑発行為を受け、自民党の有志議員が尖閣の実効支配強化策の立案・実行に向けた議員連盟を立ち上げることが24日、分かった。
稲田朋美幹事長代行や山田宏前防衛政務官らが参加し、尖閣での海洋・生態系調査を政府に義務付ける法整備などを目指す。29日に準備会合を開き活動方針を確認する。
尖閣周辺では24日も中国海警局の船2隻が確認された。102日連続で、最長連続日数を更新した。この間、長時間にわたる領海への侵入や日本漁船が追尾される事案も相次ぐ。日本政府は中国への抗議を続けるが、挑発を防げていない。
トランプ米政権は、尖閣は日本の施政下にある領域だとして、日本防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用範囲に含まれるとの立場だ。ただ、日本漁船の追尾は、中国が「施政権」をアピールし始めたことを意味し、有志議員らは「尖閣は日本の施政下にないのではとの疑問を米国の世論に抱かせ、日米安保条約を骨抜きにするのが中国の狙いだ」とみている。
平成24年に国有化した尖閣への日本政府職員の上陸を禁じる法令はないが、事実上は禁止している。魚釣島では近年、ヤギによる食害が深刻化。センカクモグラなどの固有種の絶滅も危惧されるが、昭和54年、当時の沖縄開発庁による学術・利用開発調査以降、総合的な上陸調査を実施していない。有志議員らは領有権を改めて明確にするため議員立法に取り組む方向だ。
2020年7月24日 20時18分 産経新聞
https://news.livedoor.com/article/detail/18626318/
さて、尖閣諸島に100日以上来て領海を荒らし、そのうえ日本国の抗議に「尖閣諸島は、古来から中国の固有の領土だ。我々は日本側のいわゆる抗議は受け入れられない」(中国外務省 汪文斌報道官)<上記より抜粋>などと主張することが許されると思っているのであろうか。
私の経験上、中国人というのは、基本的に「こちらが弱みを見せれば付け上がってくる」という性質を持っている。私はよく「中国人の国民性は、こちらが一歩引けば十歩前に出て、こっちが一歩前に出れば百歩後ろに下がる」といっている。実際に、中国人ほど個人主義が行き届いている国は存在せず、そのために「連携をとる」とか「中国人同士で集団で何かを行う」ということが全くできない国民たちである。そのために、中国国内でビジネスをするときは、そもそも中国人を信用しないというだけではなく「ペナルティ」と「監視社会」でしっかりと管理しなければならないということは間違いがない。
実際に、賛否両論はあるが、習近平国家主席及びその政権は、中国人に対して「アメとムチ」ならぬ「ムチと密告」という管理手法を取っている。まさに、ナチスドイツのゲシュタポや、ローマ帝国の王の耳・王の目という制度を使って管理しているのである。そのような管理を倫理的にどう思うかは別にし、中国を好きとか、中国と友好という人々は、そのような独裁的な管理手法や思想の自由を奪う政治方針を「是」と思っている人々である。ちなみに私はそれには強く反対する意見を持つ。
さて、しかし当然に日本の外務省というのはそのような「中国の国民性」に根差した内容などは行わない。何しろ90年代に滅びたと思われる共産主義を日本ではいまだに信奉している輩がいるのであるから、まあ、日本の「思想の自由」も大したものであるとしか言いようがない。その中で、「中国共産党は素晴らしい」というような発想をしている人がいることも間違ないのである。
さて、そのような中で、「自民党の有志議員が尖閣の実効支配強化策の立案・実行に向けた議員連盟を立ち上げる」<上記より抜粋>そうだ。
まあ、いつものメンバーであり、自民党の右派はなかなか元気があると思う。中道であったりあるいは保守政党自民党のくせに「リベラル」などということを言っているような頭の悪い人々ではないところがなかなか面白い。もちろん、「威勢がいいだけ」で「相手が武力行使に至った場合の対抗策」をどのように考えているかはかなり疑問である。緻密な外交センスが必要なのであるが、残念ながらそこまで期待できるメンバーではない。ある意味で「政治的に威勢がいい」というのは「精神論に傾く」可能性があり、実現性が難しいのに主張を行うというようになってしまう場合が少なくないのである。そこで内容を見てみるとこのようになっている。
トランプ米政権は、尖閣は日本の施政下にある領域だとして、日本防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条の適用範囲に含まれるとの立場だ。ただ、日本漁船の追尾は、中国が「施政権」をアピールし始めたことを意味し、有志議員らは「尖閣は日本の施政下にないのではとの疑問を米国の世論に抱かせ、日米安保条約を骨抜きにするのが中国の狙いだ」とみている。<上記より抜粋>
というようなことで「日米同盟重視」としたうえで「尖閣での海洋・生態系調査を政府に義務付ける法整備などを目指す。」そうである。まあ、はっきり言って、日本の領土なんだからやればよいが、その場合に日中において事故が発生した場合に、日米安保がしっかりと機能するかどうかということもかなり重要な問題になってくる。下手をすれば、尖閣諸島を発端とした第三次世界大戦になる場合も想定されるのである。
もちろんそれがいけないというのではない。当然のことはすればよい。そのために前半部には「日本が自衛権を発生し中国の尖閣諸島沖に来る公船を排除する根拠」を並べたのである。しかし、その場合の覚悟は日本国民が共通でもつ必要があるのではなかろうか。