Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

やさしい野口整体

大丈夫論 ~野口晴哉著作全集第二巻 初期論集~

2020.07.28 00:54

《野口晴哉著作全集第二巻 初期論集より》


大丈夫論


大丈夫、大丈夫なり。

大丈夫とはそも何。

大丈夫とは正しきなり、不安なきなり、悔いなきなり、希望の輝けるなり、理想の啓かるるなり。

伸ぶるなり、進むなり、義なり、信なり、真なり、徳なり、張る気の根源なり、力の本源なり。

浩然の気もこの中にあり、人間精神活動の最高理想境なり。

満々たる勇気もこの心より発し、綽々(しゃくしゃく)たる余裕もこの確信より生じ、泰山の如く動かざる信念も亦この大丈夫によって育てらるる。

全生を希う者よ、汝、大丈夫と確信せよ。

大丈夫なる確信は盲信ではない、悟入である。

「自分と自分の信念との一致の自覚」より大丈夫の心は起る。

正を踏んで懼(おそ)れず、義を見て退かず、愛に溺れず、欲に迷わず、人の正道を進む力の本源は、大丈夫なる精神にある。

大丈夫とは、人事を尽くす凡ての根元としての神の言である。

大丈夫と唱えよ。

汝の恐怖は忽ち去りて、勇心、身に満つるであろう。

迷うことあらば、大丈夫とただ一言唱えよ。

力足らざる時あらば、大丈夫と叫べ。疲るるなら大丈夫と念ぜよ。大丈夫なる結果来らむ。

野口法に精進せる者は、毎朝微笑しながら仰臥し、若しくは正座し、しかして力を満身に込め、全心身を緊張して腹でウムと一言、大丈夫と念唱すべし、しかして力を抜け。

身体を弛めて自然に発する深呼吸の終わるまで、そのままの姿勢に居るべし。

日夕、大丈夫を確信せよ。

先哲の大丈夫論を聞け。


後文略


写真

by H.M. スマホ