からだの言葉 ~野口裕介先生(ロイ先生)講義録~
≪野口裕介(ロイ先生)講義録より≫
からだの言葉
前回、鈍っている処を少し刺激して、感応を誘導する、感受性を高めていくということをお話致しましたが、野口先生は刺激の与え方を、刺激の反応の方向ということから分類しています。
中でも頭の叩き方というのはかなり細かい分類をしていまして、その際には音楽の理論をそのまま用いています。
例えば四十八通りのバッハのリズムを全部試してみたりしています。叩いてみてその反応はというように観ていく時もあります。
音楽的な感覚で捉えているのです。
野口先生はとても音楽がお好きでしたけれども、そういうことでは、音楽が大変役に立っていると言えなくはない。
ともかく、頭の第二という処は叩いていると実に気持ちのいいものです。頭がくたびれた時に叩いておくといい。ボーッとする感じを持つことができます。
つまり間をあけることの大事さというものです。ここがずぶずふになって頭がカチカチになっている人というのは、壁のない引き出しばかりのお家に住んでいる人と考えた方がいい。どこかの引き出しが開いていたというそれだけが気になって仕方がない。そういう時の状態になっているのです。
操法する時には、ジーッと押さえていくか、叩いてその鈍った感じが抜けてから愉気していくかというどちらかの方法をとります。
この第二も大事な急処でして、非常にくたびれたというような人には大事になります。でも、頭がそこまでくたびれるまで使えるという人はそんなにたくさんはいません。
たいていは頭がくたびれる前に、目がくたびれたとか、お腹が空いたとか、そういうような感じになりますから、ちゃんと保護するようにできているのです。
ところが或るタイブの人は、頭をとことん使ってしまう。それはよい頭なんですけれども、もう頭以外には考えられなくなって、そのままずーっと行ってしまう。
そういう状態の人は、休める必要がある。休めるというよりは間を空けることが必要なのです。そういう場合に第二を愉気していくといいのです。
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