頭部の五つの調律点 ~セルフ整体~
《セルフ整体》
頭部の五つの調律点
〇頭部第一調律点
処は、眉間の真ん中に指を当て、頭頂方向に上がると髪の生え際で指が止まる穴。
ここに愉気すると、みぞおちがわずかにふっと弛むので、みぞおちに片方の手を当てて、場所を確認することもできます。人によって生え際から少し入ったところにあることもあります。
昔、生え際だった処でも大丈夫です(^-^)
ここは過敏な状態を普通に戻す時に愉気する処です。
異常がわかるためには、正常を知ることが大切ですので、普段の状態を一度観察しておいて下さい。
神経が過敏な時に、無意識にここを叩いてる人もあります。いつのまにか自然にここに手がいくというようなことがあれば、少し過敏になっているな…ということになります。
花粉症なども花粉のせいばかりとは言えません。
花粉症の症状が出だしてからするよりも、秋くらいから思い出したら気が通るまで愉気しておくと良いようです。
ついでに記しますと、花粉症と肩甲骨の動きの弾力が関係がありますので、肩甲骨の動きを取り戻すような体操や腕のつけねの水掻きの愉気も秋頃から行っておくと良いと思います。
その他の過敏現象、必要がないのに下痢などが続いているとか…ジンマシンができやすいとか…その他アレルギーのある方は、ここを観てみてください。
〇頭部第二調律点
処は、両目の真ん中を頭頂の方へ伸ばした線と、両耳の前から伸ばした線が交わる2点。
活元運動の相互運動を始めるときに、後ろの人が前の人に愉気を行う処でもあり、ポカンとすることを誘導する時にここに愉気をします。
同じことを繰り返し考えて、考えがまとまらない…
気がついたらいつのまにかまた考えている…
頭のなかをグルグル駆け回って運動会が続いてしまい、切り替えができなくなっている時に、ここにじっと愉気をすると、いつのまにかポカンとしてその事を忘れる時間を持つことができます。
そういう状態が長く続くと、消化器に影響してしまうタイプの方がいらっしゃいますが、
そういう人の愉気の急処になります。
〇頭部第三調律点
頭部第一から、頭部第二の2点の間を通りすぎて、後頭部に下りる前に指が止まる穴です。
ここは、肛門を締めたり弛めたりすると、動きを感じることができます。
穴がどこか分からないときは、掌をその辺りに当てて肛門を締めることを繰り返すと、掌に動きを感じるので分かりやすいと思います。
痔のある方とか臓器が下垂しているような方は、ここが弛んで穴が広がって感じられます。
野口先生によると「痔は心臓病の予防」でなっている場合があるのだそうですが…
ここは、心臓の働きとも関連しており、心臓病のある人はこの周辺に弛んでズブズブな感じのする処があります。
また、なんらかの感情的なショックがあった人のここを観ると、やはり穴が広がって感じられます。
◯頭部第四調律点
処は後頭部、両掌を、開いて耳の後ろに小指が触れるようにして左右対称に並べて当てると、ちょうど目の真後ろ辺りに頬骨の始まりの処(鼻翼圧点*)と連動*して動きを感じる穴があります。
自分の場合は鼻を縮めるように動かすと動きを感じることができます。
別の言い方をすると、目の真ん中から頭部第二を過ぎて後頭部まで引いた線と、耳の上から引いた線が交わる辺りに(ちょうど目の真後ろ辺りに)、穴があります。そこは人を観る場合には、鼻翼圧点を受ける人に自分で愉気してもらうと、動きを感じることができます。
*鼻翼圧点
小鼻の根元の頬骨との交点の穴
*連動
穴に指を置いて、そこと繋っている処に愉気をすると、穴に当てている指に愉気する度にかすかな動きを感じます。
頭部第四調律点は、生殖器の働きと関連する処です。
女性だと卵巣や子宮を取る手術を受けた方は、後頭部の左右の膨らみ自体に差を感じるほど穴に左右差を感じることがあります。
戦時中に野口先生が軍人を観ておられた時に、頼まれて回春法としてここの弛んだ方に愉気しておられたと聞いたことがあります。
おたふく風邪をすることによって生殖器が発育する、と言われていますが、若い人の発育不全という状態はここにも現れています。
また、特に異常は無くても、ここの気の通りにくい方にに愉気をすると、本能的な感覚が取り戻ることがあります。例えば、ここに愉気をしたあと合掌行気をすると、集注度の高まりを感じることができます。
女性の方は骨盤の動きや月経の経過と関係します。
月経中や妊娠中にここに手を当てると、独特の動き(勢い)を感じます。
◯頭部第五調律点
処は、眉間の真ん中から頭部第三調律点を通り過ぎて行くと小さな盛り上がりを感じます。小さいので見過ごさないように注意して下さい。
その盛り上がっている処の、上と下に頭部第五の穴があります。
ここは、肩甲骨の動きと関連があり、肩甲骨とともに「眠り」と関連する処です。肩甲骨に左右差があるときは、眠りが浅く悪夢を見たりすることもありますが、頭部第五に愉気すると肩甲骨の左右差が無くなり、眠りが変わってきます。
ただし、眠りが深くなると眠る時間は短くてすみますので、目が覚めたら時間が早くてもさっと起きることが、愉気したことを活かすコツです。
上の頭部第五の穴は、寝つきと関係し、下の穴は、寝起きと関係します。
穴追いの愉気をするときは、どちらかの弛緩した穴を選びます。
頭部第五の周辺の、頭皮の弛みや、段差も眠りの状態をを観るときに大事な観察です。
何度も二度寝を繰り返していると、頭皮が弛んで、後頭部の皮がつまめるようになってきます。頭部の皮膚が弛めば当然繋がっている顔の皮膚も弛みますので(笑)要注意です。
二度寝を繰り返していると、眠りの質が悪くなりますが、眠りの質が悪い状態が続くと孫悟空の輪のように頭部に段差を感じることがあります。
その周辺にある弛緩した処に愉気をしますが、いくら愉気しても、目が覚めたらさっと起きるように生活を変えないと、愉気しても無駄になります。
写真
by H.M. スマホ