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テマヒマ

棟方

2020.07.28 22:48

おはようございます。


暮らし、味わう。


民藝と発酵をモノサシに

食を通して暮らしの豊かさを提案する

古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ

プロデューサー、バイヤーの太田 準です。


録っていたNHK日曜美術館〜自然児、棟方志

功 師柳宗悦との交流〜を昨日見ました。

棟方志功は柳宗悦を生涯の師と仰ぎ、作品が

出来るたびに真っ先に柳に持参して見てもら

い、彫り直すよう言われるとそれに応えてい

たそうです。柳は作り手ではないものの、そ

の審美眼への絶対的な信頼があったのでしょ

うね。棟方の作品をより魅力的に伝えるため

に柳自身が表装したり、黒×白のモノトーンの

版画から色を使ったもの(裏彩色)は柳のアドバ

イスだったり。

よく映像でも見る棟方志功が版画を掘ってい

る様子は極度の近眼だったこともあり顔を絵

にとても近づけ、下絵を無視するというか、

下絵無しに、一心不乱、いや無心?柳が言う

他力を感じます。今風に言えばゾーンに入っ

てる感じでしょうか。版画は彫ってそれを刷

る訳で、その時に動が静に転換されるのに、

棟方志功の作品からはほとばしる生を感じま

す。


棟方志功のお孫さんで棟方研究家の石井頼子

さんが紹介していたエピソードが印象的でし

た。


初めて棟方が日本民藝館に訪れた時に、そこ

に置かれていた大きな鉢を見ていたら、柳が

それは九州の職人が作ったもの、(鍛冶屋の)

君のお父さんが刃物を作るのと同じだよと言

われ感動したという話。わだばゴッホになる

と言って青森から上京してきた棟方にとって

芸術家が職人より上ということではない、名前ではなく作品が大事だという民藝の思想に

触れた瞬間だったのではないでしょうか?


柳らの影響もあって仏教をテーマにした作品

を作るようになった棟方ですが、有名な二菩薩釈迦十大弟子は短期間で一気に描きあげた

とされているが、実は何年も前から柳から資

料を借りて読み学び、何百枚もの下絵を描い

てそれが体に染み込むところまでになってか

ら板に向かったとのこと。そのあたりも民藝

的というか、芸術家というよりは職人に近い

のでしょうね。


これからも何度か棟方志功の作品に接する機

会がありましたが、また見たいと思いました

。あと、柳宗悦の心偈(こころうた)も読み込み

たいなと。

それにしても柳宗悦と棟方志功のこのツーシ

ョット写真、いいですねー。

今日も11時オープンで皆様のお越しをお待ち

しております。

それでは、好いモノ、好いコト、好いトキを

テマヒマで。今日も好い一日を!