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「101デザインメソッド」体験セミナー

2015.06.15 14:00


[著者]
ヴィジェイ・クーマー Vijay Kumar
イリノイ工科大学デザインスクール教授。同校でストラテジック・デザインプランニング、デザインメソッドのプログラムを担当。戦略イノベーションコンサルティング会社ダブリン社にて、12年間チーフ・メソドロジスト(手法開発責任者)を務めた。人間中心のイノベーションを考え出し、それを戦略計画するための体系的なメソッド、ツール、フレームワークを用いて、30年以上にわたり世界中で教育研修、出版、コンサルティング、講演などを行っている。コンサルティングを手がけた企業は、P&G、モトローラ、シェル、大伸社、スカンジナビア航空、マクドナルド、ファイザー、ウェルズファーゴ、チュリッヒ、ターゲット、Tモバイル、オートデスク、SCジョンソン、ターゲットなど多数にのぼる。

今回 この本の著者から関わりのあった白根 英昭さんが講師をされ解説とメソッドの体験をしました。2002年にペルソナやエスノグラフィー等のデザインリサーチに基づく製品・サービスの開発・改善サービスを開始され、アカデミックと実践の両刀をお持ちの方です。

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ざっと要点

  1. リフレーミングが人間中心イノベーションの鍵
  2. 顧客にとってサービスは手段の一部でしかない
  3. なぜ?なんのために?まずは見えないものを見ることから始まる。
  4. 目的レベルを上げること
  5. フレームワークを使うことでチームで考え文化をねずかせる

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リフレーミングが人間中心イノベーションの鍵

イノベーションの99%は失敗に終わる。それの失敗率を90%成功率を10%に上げるべく様々なフレームワークをVijay Kumarが提案、企業支援をしている

そもそもイノベーションとは?

イノベーション(英: innovation)とは、物事の「新結合」「新機軸」「新しい切り口」「新しい捉え方」「新しい活用法」(を創造する行為)のこと。

イノベーションは分析で出来る。ローチンワークである定量的な分析がないとできない。画期的な発明のようなものではなく、持続可能(ビジネスとしても)なイノベーションであるべき。

「常識とは18歳までにみつけた偏見のコレクションである」

今のフレームに疑問を持つ

リフレーミングできる

イノベーション


顧客にとってサービスは手段の一部でしかない(5W1H)

ランニングシューズを買うのは、なぜ?

why 最近体力が落ちてしまったが、また数年前のようにキビキビと動けるようになり活動的になりたい
what 体力をつけたいから
how ランニングを一週間に2回

ランニングシューズが欲しいのではなく、ランニングを続けて体力をつける目的のための手段。

ナイキはランニングを続けるサービスをいくつも展開することで、経験価値を与えている

スターバックスにはコーヒーを飲みにいくのではない

“Third Place"(家庭でもなく職場でもない第3の空間)時間や空間・過ごし方を提供

why 友人との仲を深めたい
what 久しぶりの友人の近況を聞きながらゆっくりした時間をすごす
how コーヒーやクッキーをたべながら

ユーザーの目的をサポートし、体験として提供する

価値を生み出すのは顧客であり、サポートをすること
製品を使っている経験

WHYを持つこと

お客さんは 

  1. どんな自分になりたいのか? 
  2. 結果を得たいのか? 
  3. 気持ちになりたいのか?

この3つをチェックポイントとして考える

つまり製品単体では価値を成さない。
全体のシステムとしてイノベーションと捉える(初心者の効用)
たとえば広告モデルに頼っても短期的な効果しか得られないが、継続的に続けるには他のところ(システム)でポイントを見つける。

なぜ?なんのために?まずは見えないものを見ることから始まる。

目的を見出す

業界という狭い世界ではなく トレンドとして何が起こっているのか?

問題をリフレーム 目的を設定する

フレームワーク initial opportunity map

自分のいる業界でのマップを作り、他の業界でのトレンド軸を持ってくることで新しい発見やアイディアを引き出す


問題を展開する

何を解決するための問題なのか?
目的のレベルを上げて考えていく

レベルが小さいと、自分の力だけでもなんとかなる。
でもレベルが大きくなると自分の仕事だけではどうにもできないことに気づく。
すべての手段は目的のためなので、できるだけ目的をみていく(最上位の目的は世界平和などかなり高くなっていく)


目的を明確にするためにこの作業は非常に大事。

コンテクストを読みとった目標設定をすることで、合理性や論理性を持たせることができるし、「なぜ?」の部分に集中することができる。


3.人々を知る

OpenQuestion

自分自身が共感する、オープンに聞く、毎日の生活にある

コンテクストとシステム

問題は使われている最中に起こる

ユーザーは自分自身の潜在的ニーズを説明できない。

なので文脈を理解することが必要になってくる

その中で定量分析をする。

観察のフレームワークは

「だれが、いつ、どこで、なにを」を分析し

なぜ?は一旦置いておくこと。とにかくデータを拾い集める。


今回WSで行ったのは、お弁当を食べる人の動画3本を観察すること。

どうやって食べているのか、無意識にやっていることはなにか、なにか言葉を発していたか、などを事細かに観察し、あとで気づいたことの意見を言い合った。

その一連の流れあとで、白根さんが文脈や気持ちに関して話していて、なかなかにはっとさせられた。

すべての行動には目的がある。なんのためにお弁当をたべている?どんな自分になりたくてお弁当をたべている?

その時には、「見えないものを見る」という意識が必要である。コンビニ弁当を見ていては、見えないのだよ、と。

もしかしたら、限定販売していたお弁当を長い時間並んでゲットしたので、食べるときが楽しみで急いでたべていたのかもしれないし
いつもはお母さんのお弁当なのに、今日はお弁当がなくて仕方なくコンビニですませようとおもったのかもしれない。

その文脈なしには良い高いレベルの目的は見つけられない。
アブダクション(仮説形成)としてのインサイトはみつけられない。

仮説が見つけられれば、早い段階でのプロトタイプにはできる。