~野口晴哉著「整体法の基礎」~
2020.07.29 13:10
《野口晴哉著 整体法の基礎より》
―前文略
しかし、私のいう人間の気とは、そういう細かい物質の分散ではなく、分散する力なのです。
必要なものを集めてくる力、不必要なものを捨てていく力、分散していく力をいうのです。
細かく分散されたもの、それが気ではないのです。物質を吸収したり発散したりする力、それが気であり、心と体を繋ぐ力、それが気なのです。
だから、精神の集中の密度が濃くなると、気は旺んになります。体を動かすことが活発になると、気も旺んになります。
だから「胃袋を治すにはどうしたらよいか」と訊かれても、私は、胃袋など観ていない、気のつかえを観ているのです。
気のつかえを通るようにする、鬱散するようにする、足りない処には巡るようにする。
私の観ているのは気だけなのです。レントゲン写真を撮ったら、こんなふうに曲がっていたとか、こんなふうに影が出ていたとか言っても、それは物の世界の問題なのです。
気の感応で気が通れば、どんなに曲がっていても真っ直ぐになるのです。頭の中の細胞がああなっている、こうなっているといっても、そんなことは問題ではないのです。
後文略―
写真
by Hitomi デジカメ