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Ocha journal

気分転換におすすめの本

2020.07.31 10:00

 はじめまして、Ocha journalの新入部員、今井です。今年はコロナウイルスの影響で家にいる時間が増えましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。気軽に外出できない上に、授業や課題に追われてストレスが溜まっている方も多いかも知れません。そこで今回は、家での気分転換におすすめの本を紹介したいと思います。きっと読んでいるうちに気分がリフレッシュされるはずです!



『じつは、わたくしこういうものです』 クラフト・エヴィング商會(文春文庫/2013)

 この本は、19人の不思議な職業に就いた人々を紹介する架空のインタビュー集です。本を開くと、「ひらめきランプ交換人」や「コルク・レスキュー隊」、「三色巻紙配達人」といった、聞いたことは無いけれど楽しそうな仕事が沢山紹介されています。インタビューと共に、ポートレートや仕事道具の写真も載っているので、彼らが実在しているように感じられてワクワクします。自分だったらどの仕事をしてみたいか、誰に会ってみたいかなどと想像するのも楽しいです。



『千年後の百人一首』 最果タヒ・清川あさみ(リトルモア/2017)

 この本は、詩人の最果タヒによる百人一首の現代語訳に、アーティストの清川あさみの作品を合わせた、まさに現代の百人一首です。和歌本来の雰囲気を保ちつつ、親しみやすく感覚的に捉えられるような訳になっているので、百人一首が好きな方はもちろん、古典は苦手だと言う方も楽しめると思います。巻末には、それぞれの歌と詠み手に関する解説があるので、百人一首の入門書としてもおすすめです。箔押しがキラキラと光るおしゃれな表紙もポイントです!



『熱帯』 森見登美彦(文藝春秋/2018)

 この本は2019年の本屋大賞にノミネートされたので、知っている方も多いかも知れません。小説家の「森見登美彦」が沈黙読書会で見かけた『熱帯』という幻の本を巡って冒険するという物語です。この1文からも分かるように、現実と非現実が入り混じった内容で、読んでいると不思議な感覚になります。エッセイなのかと思って読み始めると、いつのまにか壮大な冒険物語になっているので、自然と現実逃避できます……!(笑)



『息吹』 テッド・チャン/訳:大森望(早川書房/2019)

 この本は、現代SF界を代表する作家のひとりであるテッド・チャンの作品集です。人類がいない世界で、その世界の秘密を探求する科学者を描いた表題作「息吹」をはじめ、科学的にありえるタイムトラベルの物語「商人と錬金術師の門」、AIと人間の関係性をテーマとした「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」など9つの作品が収録されています。SFではありますが、どの作品も哲学的なテーマを扱っているので、哲学に興味のある方や考えることが好きな方におすすめです。



『女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEEN』 森博嗣(講談社文庫/2017)

 この本は、2113年の世界を舞台にしたSFミステリー小説です。主人公は、ジャーナリストのミチルと自律型ヒューマノイドのロイディ。二人が旅の途中でたどり着いたのは、女王の統治の下で100年間閉ざされていた街だった。密室とも言えるその街で殺人事件が起こるというあらすじです。400ページ以上ある長編ですが、街の秘密と主人公の過去が絡み合う予測不可能な展開に、最後まで夢中で読んでしまいます。また、この作品には「百年シリーズ」として以下の続編があります。それぞれ1冊で完結してはいますが、合わせて読むとより楽しめるはずです!

『迷宮百年の睡魔 LABYRINTH IN ARM OF MORPHEUS』

(講談社文庫/2017)

『赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE』(講談社文庫/2017)



『Ank: a mirroring ape』 佐藤究 (講談社文庫/2019)

 この本は、今から少し先の日本を舞台にしたSFです。2026年、京都で大暴動が起こり数万人の死傷者が出た。突然起きた暴動の発端は1頭のチンパンジー「Ank」だと気づいた霊長類学者が、事件の謎に立ち向かうという物語です。こちらもかなりボリュームがありますが、細かく章に分かれていてスキマ時間でも読みやすいです。(暴力的な場面やグロテスクな描写があるので苦手な方はご注意ください……!)


 いかがだったでしょうか。今回はSFやミステリー、詩集など様々なジャンルの本を紹介しました。1冊でも気になる本があった方は、ぜひ気分転換に読んでみてください。最後までご覧いただきありがとうございました!