DEEP☆KICK 44 結果
“西のキックのワンダーランド”DEEP☆KICKが手の消毒やマスクの着用を義務づけるなど新型コロナ対策のもと、7月26日テクスピア大阪にて5カ月ぶりとなる興行『DEEP☆KICK44』を開催した。
前者の最終試合に組まれたのは、昨年にも一度実現し日本テレビ系列「有吉ゼミ」にて高視聴率をマークした伊藤千飛(真門伊藤道場)対那須川龍心(TEPPEN GYM)の再戦。カテゴリーはアマチュアながらも、その技術やスピードは、プロを凌駕するほどハイレベルなものだった。
(文・布施鋼治/写真・石本文子)
特別試合 NEXT☆LEVEL提供試合 伊藤千飛 対 那須川龍心
伊藤千飛と那須川龍心は2019年11月に行われた「DEEP☆KICK 41」で初対決。東西ジュニア最強対決と銘打たれた一戦は伊藤が3-0の判定勝ちを収めた。それから8カ月、アマチュアとは思えない注目度の高さから早くも再戦が組まれた。
雪辱に燃える龍心は右ローやハイなど蹴り主体の攻めを見せる。一方の伊藤は中学生離れした鋭い左ストレートやボディフックで対抗する。中学卒業後は兄・天心同様プロの道に進もうとしている龍心は前回と比べ成長しているように思われたが、成長のスピードは伊藤の方が上だった。相手の動きを見て放った右ストレートで龍心をグラつかせたかと思えば、客席からどよめきが起こるようなボディフックで一気に仕留めにかかる。
負けじと龍心が反撃を試みるも柔軟なウイービングやヘッドスリップでかわし、東京から乗り込んできた龍心を返り討ち、2度目の対決も伊藤に軍配が上がった。
今回の再戦に関し伊藤は「ジャブのフェイントとか僕も何回か引っかかっていたので、那須川選手は強くなっていたと思う。でも、前回より相手のパンチが見えたので、ラッキーだと思いましたね」
5歳からフルコンタクト空手を始めたという“西の神童“はどこまで強くなるのか。
▼特別試合 NEXT☆LEVEL提供試合 -48kg契約 1分30秒3R(アマ)※首相撲なし
〇伊藤千飛(真門伊藤道場)
×那須川龍心(TEPPEN GYM)
判定3-0(30-29、30-28、30-28)
メインイベント DEEP☆KICK-53kg挑戦者決定トーナメント準決勝
一樹 対 HΛL
元MA日本スーパーフライ級王者で現在は巨輝が運営するTEAM NAOKI所属の一樹とOISHI GYMの秘密兵器HΛLがDEEP☆KICK-53㎏挑戦者決定トーナメントで激突した。
2R、HΛLは右ストレートで先制のダウンを奪う。その後必死に反撃を試みる一樹だったが、時すでに遅し。HΛLがそのまま3-0の判定勝ちを収めた。
勝利を手にしたHΛL、それでも「2R目からバテてしまった」と反省することを忘れない。「ケガをしていたので、最終調整がうまくいかなかった。出直します」と一言。
これで、HΛLはもう1ブロックの勝者・寺山遼冴が待つDEEP☆KICK-53㎏級トーナメント決勝戦へ。13戦12勝1敗という期待のルーキーはどんな闘いを魅せてくれるのか。
▼メインイベント DEEP☆KICK-53kg挑戦者決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R
×一樹 (teamNAOKI)
〇HΛL (OISHIGYM)
判定0-3(27-30、27-30、28-30)
※HΛLが-53kg挑戦者決定トーナメント決勝に進出
セミファイナル 佐藤亮 対 竹内皇貴
NJKFスーパーフェザー級3位の佐藤亮がDEEP☆KICK初参戦となるチームドラゴンの竹内皇貴を迎え撃った。強打の佐藤に対して竹内はガッチリとガードする。すると、佐藤は2Rから右のカウンターのヒザ蹴りで竹内を攻略。竹内もヒザで対抗する攻防となり、試合はシーソーゲームとなる。
3R、佐藤は右フックを突破口に攻略にかかる。気がつけば、竹内は左目横をカットして大流血。結局、最終Rの攻防がモノをいい、佐藤が3-0の判定勝ちを収めた。
大会本部席でこの一戦を観戦していたRISEの伊藤隆代表も佐藤の強打を高く評価した。
▼セミファイナル DEEP☆KICK-60kg契約 3分3R
〇佐藤亮 (健心塾)
×竹内皇貴 (チームドラゴン)
判定3-0(30-29、30-28、30-28)
第5試合 DEEP☆KICK-63kg王座決定トーナメント準決勝 山畑雄摩 対 竹市一樹
NJKFとMA日本キックの対抗戦。NJKFの山畑雄摩は1Rからコツコツと左ローを当てていく。一方、MAの竹市一樹は強烈な右ボディフックを狙っていくが、ときおりローが効いている素振りを見せる。
2R以降、山畑はさらにローによる攻撃を加速させる。これにはタフな竹市も3Rになると下がり始めてしまう。そして相手が前のめりになったところで、山畑は顔面ヒザ蹴りを決め豪快なKO勝利を飾った。
これで山畑はDEEP☆KICK-63㎏王座決定トーナメント決勝に進出。9月21日に予定されている次回大会では先に決勝進出を決めている海月と決勝を争う。
▼第5試合 DEEP☆KICK-63kg王座決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R
◎山畑雄摩 (NJKF心将塾)
×竹市一樹 (MA二刃会)
TKO 3R1分22秒 レフェリーストップ
※山畑雄摩が-63kg王座決定トーナメン決勝に進出
第4試合 DEEP☆KICK-63kg王座決定トーナメント準決勝 海月 対 藤阪弘樹
1R開始早々、海月は藤阪弘樹をロープに詰めたうえで連打を決め先制のダウンを奪う。負けじとアラフォーの藤阪はそこから覚醒。右のテンカオを軸に猛反撃を開始する。
2Rになっても、藤阪の猛攻は止まらない。ワンツーからのヒザに海月は防戦一方となった。セコンドの「ミットを思い出せ」というゲキを背に藤阪がヒザ蹴りでとどめを刺そうとした刹那、海月は右一発で藤阪をKO。
九死に一生を得るような大逆転勝利を飾るとともに、DEEP☆KICK-63㎏級トーナメント決勝戦へと駒を進めた。
▼第4試合 DEEP☆KICK-63kg王座決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R
◎海月 (D.O.T)
×藤阪弘樹 (M-FACTORY)
TKO 2R3分00秒 レフェリーストップ
※海月が-63kg王座決定トーナメン決勝に進出
第3試合 DEEP☆KICK-53kg挑戦者決定トーナメント準決勝 勇馬 対 寺山遼冴
先週Sasoriに辛勝した寺山日葵の弟・寺山遼冴がDEEP☆KICK-53㎏挑戦者決定トーナメント準決勝に出陣。山口道場の勇馬と激突した。「当たらなくてもジャブ」といったセコンドの那須川天心の指示を聞きながら、寺山は1Rから積極的に手数を出す。一方の勇馬は応援団の声援を背にジャブとローで応戦する。
試合が動いたのは2R。寺山は左ストレートをクリーンヒットさせると、さらに連打を浴びせ先制のダウンを奪う。明らかにダメージのある勇馬に対して、寺山はすぐ2度目のダウンをとる。とどめは痛烈な顔面への前蹴りで粘る勇馬に引導を渡した。DEEP☆KICK44前半戦のベストバウトというべき一戦だった。
▼第3試合 DEEP☆KICK-53kg挑戦者決定トーナメント準決勝 3分3R 延長1R
×勇馬 (山口道場)
◎寺山凌駕 (TEPPEN GYM)
TKO 2R2分59秒 レフェリーストップ
※寺山凌駕が-53kg挑戦者決定トーナメント決勝に進出
第2試合 翔太郎 対 翔磨
サウスポーの翔磨はカウンターを主体にした左のミドルやヒザ蹴りでペースを握る。オーソドックスの翔太郎がボディブローで反撃すると、すぐさま前蹴りで対抗して向こう気の強いところを見せる。
2Rが終わった時点のオープンスコアでは翔磨が2ポイントがリード。それに気を良くしたか、翔磨は3Rもミドルやヒザでプレスを強め、3-0の判定勝ちを飾った。
▼第2試合 DEEP☆KICK-56kg契約 3分3R
×翔太郎(猛志會)
〇翔磨(多田ジム)
判定0-3(29-30、29-30、27-30)
第1試合 濱田祐生 対 上野コウキ
パンチの濱田、蹴りの上野という構図になった一戦。先手先手で攻める濱田に対して、スロースターターの上野は2Rからピッチを上げていく。そして3R、上野は左ミドルキックやヒザ蹴りでまとめ、濱田から3-0の判定勝ちを収めた。
▼第1試合 DEEP☆KICK-57.5kg契約 3分3R
×濱田祐生(山口道場)
〇上野コウキ(直心会)
判定0-3(28-29、28-29、28-30)
〈オープニングイベント〉
NEXT☆LEVEL提供試合
▼OP第1試合 48kg契約 1分30秒2R
〇赤木春斗(健心塾)
×開夢斗(魁塾 中川道場)
判定2-1(20-19、19-20、20-19)
◎DEEP☆KICK 44
2020年 7月26日(日)
泉大津市・テクスピア大阪
OPEN 12:00 / START 12:15
◎DEEP☆KICK 45
同日開催
OPEN 16:00 / START 16:15
〈会場アクセス〉
〒595-0025 大阪府泉大津市旭町22−45
電話: 0725-31-4402
〈チケット〉
VIP席 ¥15,000 S席 ¥8,000 A席 ¥6,000
※当日券は¥1,000UP
※一部、二部チケット別料金(全席入替制)
一部、二部共に全席完売の為、当日券の販売は致しません。
〈チケット販売〉
DEEP☆KICK実行委員会(TEL 06-6754-8588)
または出場選手および所属ジム
〈問い合わせ〉
DEEP☆KICK実行委員会(TEL 06-6754-8588)
https://www.deep-kick.com