東芝グランドコンサート2012
土曜日、東芝グランドコンサート2012フランソワ=グザヴィエ・ロト指揮南西ドイツ放送交響楽団バーデン=バーデン&フライブルクソリスト 萩原麻未さん (ピアノ)を 聴いてきた。指揮者のロト氏は、音楽を拝聴していると非常に柔軟性のあるおヒトなんだと感じた。押し付けがましくなく、しかし、主張がないわけではない。温かくふくよかさもある。オケの音色はそんなロト氏と共に、バーデン=バーデンとフライブルクを結ぶように位置しているシュヴァルツヴァルト『黒い森』を連想させる温かさに包まれるような音色。現代曲から古典まで幅広いレパートリーを持っているオケならではの柔軟性を感じた。木管楽器、特にオーボエ、ファゴットの音色が素晴らしかったと思う。(ドイツ的で懐かしい感じがした)ベートーヴェンの交響曲第3番 英雄久々にコンサートで聴けて、嬉しかったな。ソリストの萩原麻未さんジュネーブでの優勝後、一回りも二回りも演奏もだが精神的にも大きくなられた印象。ラヴェルのピアコンはジャズっぽさもおおいに感じさせられる。1楽章、3楽章のリズム感は彼女ならではの緻密なテクニック、リズム感2楽章、このピアニッシモの音色。本当に涙がでるほど美しいものだった。非常に研ぎ澄まされた、洗練された音で会場内を音のヴェールが隅々まで届いていた。これからもっともっとさらに進化されていくんだろう。。。楽しみである。大人のレッスン生も来ていて、心の栄養補給をしたようだ。レッスン生の皆さんがもっともっとナマのコンサートへ足を運んでくれることを切に願っている。CDも勉強にはなるが、やはり、あの緊張感のあふれた雰囲気で集中して聴くと学ぶことが沢山ある。あの感動は、やはりその場に居合わせたからこそなのだ。温かい音色の余韻に浸りながら、家路についた私である。