フランスで確立した現代のアロマセラピー
こんにちは。
アン・リカン 斎藤理佳です。
普段お勤めの方は、週末がリフレッシュの時ですね。アン・リカンは日曜日も営業しております。
主婦の方は、逆に週末が忙しい。月曜日にゆっくりとお越しください。
さて、昨日の続きです。
アロマセラピーが本格的に研究されるようになったのは、1930年代のフランスでした。
精油に関する膨大な臨床データが蓄積されたのです。
アロマセラピーという言葉を作ったのは、フランスのガットフォセでした。
当時、化粧品に使われていた防腐剤よりも、精油の方が防腐効果が高いことに着目して研究を始めました。
また、自分が大ヤケドを負った時にラベンダーの精油を使ったところ、すばらしい効果があらわれたのです。そこで、精油を医療に用いる療法を「アロマセラピー(aroma thrapie)」と名付けました。
その後も研究を重ねた結果、1937年に「アロマセラピー」という本を出版しました。
それから、アロマセラピーは世の中に広まっていったのです。
この本には、精油の持つ抗菌、強壮、鎮痛などのさまざまな作用や、芳香組成成分が記されています。更に、第一次世界大戦で負傷した兵士の治療に活用し、その効果についてもまとめられています。
やがて第二次世界大戦が勃発し、アロマセラピーは一見下火になったような印象でした。
しかし、ガットフォセの研究はフランスの医師や科学者に受け継がれ、その後も発展を続けました。
中でも有名なのは軍医のジャン・バルネでした。
彼は、インドシナ戦争(1946~1954年)の際に、前線から送られてくる負傷兵の傷の治療に精油を使用しました。また、精神病院で精油とハーブ治療薬を使い、大きな成果をあげています。
ジャン・バルネもまた精油に関する膨大なデータを集め、1964年に「植物=芳香療法」という本を出版しました。
こうして、1960年代に医療としてのアロマセラピー(メディカル・アロマセラピー)の基礎が確立したのです。
フランスでメディカル・アロマセラピーが発展したのは、彼の功績が大きいでしょう。
フランスでは1991年まで、アロマセラピーの治療に医療保険が適用されていました。
現在も精油は医薬品と同じ扱いで、成分表示など厳しく規定されています。
フランスでアロマセラピーの基礎が確立され、進歩・発展し普及いていった背景には、香水を作る蒸留技術の発達があります。
香水づくりの副産物として精油が作られ、アロマセラピーが発達したといっても過言ではありません。
アロマセラピーは、アロマテラピーともいわれています。
Aromatherapyは、1937年にフランスのガットフォセがギリシャ語から作った造語です。
フランス語ではAroma thrapieで、発音はアロマテラピーになります。
アロマ(aroma)は、ギリシャ語で更新料を意味します。
テラピエ(thrapie)は、ギリシャ語のセラピュア(治療)を意味します。
香りと治療を合わせた合成語がアロマセラピーなのです。
英語読みではアロマセラピー、フランス語読みではアロマテラピーで、どちらも同じです。
ちなみに日本語では芳香療法と訳されています。
*参考文献:医師が認めたアロマセラピーの効力 カワバタクリニック院長 川端一永
(河出書房新社)
あなたの幸せを願って
アン・リカン
斉藤 理佳