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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

30年戦争2-プラハ窓外放出事件勃発

2020.08.04 10:46

1618年5月23日、2回目の「プラハ窓外放出事件」で30年戦争の幕があがる。国王になったフェルディナンド2世の使者2名と書記計3名が3階の窓から突き落とされた。ちなみに前回は1419年7月30日、フス戦争ののろしとしてである。しかしこの3名はどういうわけか無事で、カトリックは「神の恩寵は我にあり」と叫んだ。

フェルディナンドはさっそく鎮圧軍を派遣、ボヘミア反乱側は、プロテスタント諸国諸侯に応援を要請、サヴォイア公国はプロテスタントでもないのに、反ハプスブルクから2万の軍を派遣した。

フェルディナンドはスペインに支援を要請、その代わりにアルザス地方をスペインに与える約束をした。翌19年皇帝マティアスが崩御し、8月28日、フェルディナンドが神聖ローマ皇帝に選挙で戴冠を果たした。プロテスタント諸侯はあいかわらずまとまらなかったのである。

ボヘミアは先手を打って2日前の26日、フェルディナンドの廃位宣言を行い、皇帝になれなかったプファルツ選定候フリードリヒ5世を国王とした。しかし新教諸侯諸国は冷たく、支援軍を出したサヴォイア公は、自分が国王になれなかったので支援打ち切り。新皇帝はバイエルンまで味方につけて白山の戦いに勝利した。