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言葉2

2020.08.07 22:43

昨日の続きです。


1. 具体的な方法としてのスキルは理解できるものの、スキルの使い方の指南まで事細かにされているわけではなく、自分が抱えている課題に応用できない 

2. 提示される技術を「型」として理解してしまうため、型に縛られてしまうことで逆に不自由さを感じてしまう 

3. スキルはあくまでも、その人自身の経験から抽出された方法論であって、同じ経験をしていない第三者が真髄までを理解することはできない  

梅田悟司. 「言葉にできる」は武器になる。 (日本経済新聞出版) (Kindle の位置No.185-189). 株式会社 日本経済新聞出版社. Kindle 版. 


具体的な方法としてのスキル

これは、いわばやり方です。やり方をいくら覚えても、事細かい使い方、つまり、どの場面で、それを使うのか?

ということは自分の経験やセンスで選ばなくてはなりません。それがないと自分が抱えている課題(治療家なら治せない患者)を解決することができないということになります。

そんな人が、本当の意味で理解していないことをいくら説明しても、治らない説明をしているようなものです。


2の問題が一番治療家や技術屋が陥りやすい問題です。型として理解してしまうため、型に縛られて不自由さを感じ、うまくいかないということです。

何々法を覚えれば、一発で治って再発しない!!

なんて言葉に騙されて、その先生が考えた技術を、高い値段を出して丸覚えする訳です。そんなもの臨床に応用できるはずがありません。

なぜなら、3番のスキルはあくまでも、その人自身の経験から抽出された方法論だからです。同じ経験をしていない第三者が真似するのは不可能ということです。


だから、私は、やり方をそのまま教えるようなことは絶対にしません。感じ方のコツみたいなものは繰り返し教えたりします。あとは着眼点さえわかってくれば、自然に実力はついてくるので、その着眼点を自分なりに増やしていくという作業をすれば、自分で問題点を探せるようになります。


やり方ではないから、単なる説明では理解できたとは言えません。まずはやってみせて、やらせてみて、失敗させなければ、理解したとは言えません。そして、うまくいったら滅茶苦茶褒める。

この経験がないと自信を持つことができないので、理解した技術に懐疑的になります。


実力って、そういうことの積み重ねでしか生まれないし、毎日の繰り返しをやり続けなければなりません。それが嫌で技術だけ盗もうとしても、絵に描いた餅です。

一番の問題は、絵に描いた餅だと気づいていないのが一番の問題です。それに気づかなければ修正することは不可能です。

それに気づく方法やヒントを常に提供しています。