見た目と匂い ヘクソカヅラ
2021.08.30 11:35
(2020/8/10 青森市)
(2020/7/24 秋田市)
屁糞葛(へくそかずら)
アカネ科ヘクソカズラ属/蔓性多年草
夏から初秋にかけて空き地に生えるている雑木やフェンスに絡みつくようにしている蔓植物。
『屁糞葛(へくそかづら)』というインパクトのある名前の由来は、その葉や茎を千切るとそこから漂うオナラや糞に例えられる悪臭故。
実際にヘクソカヅラを見つけた際に恐る恐る葉をちぎって匂いを嗅いでみたところ、少しドブ臭いかなというくらいで、私には思っていた程の悪臭ではなかった。
万葉集にも詠われる古式ゆかしい花なのだけどなあ…
菎莢(ざふけふ)に 延(は)ひおほとれる
屎葛(くそかづら)
絶ゆることなく 宮仕へせむ
高宮王
意訳:
カワラフジの木にいたずらに這いまつわるヘクソカズラ
その蔓さながらにいつまでも絶えることなく宮仕えいたしましょう
その名前と臭いに似合わない「中心が上品なえんじでふわりと染まった、フリルのようなカッティングの入ったベル形の小花」(小説『植物図鑑』有川浩著、より)を蔓のあちこちに咲かせる姿には心惹かれる。
そんな花自体の可愛らしさや、花が田植えをする乙女の被る笠に似ているところから"サオトメバナ(早乙女花)"・"サオトメカヅラ(早乙女葛)"の他、花の形をお灸に例えた"ヤイトバナ(灸花)"という別名もある。
花言葉:人嫌い/誤解を解きたい/意外性のある