【京都府】西舞鶴(舞鶴市)
2020.08.08 07:15
京都府北部の日本海に面する港湾都市・舞鶴は、市の中心部に五老岳があるため、市街地が東西に分かれ、それぞれ性格が異なる。
東舞鶴は明治に海軍鎮守府が開府されたのを機に発展した軍都に対し、近世から城下町として発展してきたのが西舞鶴である。
”田辺”という地名だった西舞鶴に細川藤孝が天正10年に築城、城下町が形成され、現在も街割りが残っている。
京都へ向かう京街道や東西の若狭街道が交差し、リアス式海岸の入江に囲まれた良港を持つことから、商業が発展するには充分な立地条件である。
西回り航路の開設により寄港地となり、背後地の高野川河口沿いには廻船問屋を中心に商家が建ち並ぶようになる。
現在も往時の雰囲気を残す町並みを見せているのが竹屋町と呼ばれる一角である。
【京都府】西舞鶴「竹屋町倉庫群」(舞鶴市)201908
西舞鶴は近世から田辺城を擁する城下町として発達して来た。
城下町は、若狭湾に注ぐ高野川の水運と海沿いを通る若狭街道、京へ向かう京街道が交差する陸路と交通の要衝でもあった。
中でも高野川が流れる竹屋町は廻船問屋を中心とした商業地で、現在も川に沿って土蔵が連なり、往時の発展ぶりを垣間見ることができる。