ベートーベンピアノソナタ第8番「悲愴」
こんばんは。
今練習中のベートーヴェンピアノソナタ第8番「悲愴」についてです。
ベートーヴェンが難聴になり始めた頃の作品で、27歳から28歳の時に作曲したものです。
悲壮と悲愴を辞書で調べてみると「悲壮」は悲しくても勇ましくいることができる様子で、それに対して「悲愴」は、ただただ悲しく心が痛ましいという意味がありました。
ベートーヴェンは、若くして、音楽家の命とも言えるくらい大切な聴力を失った中でも、諦めることなく、沢山の素晴らしい作品を世に残した偉大な作曲家の1人です。
「苦悩を突き抜けて、歓喜に至れ」という、有名な名言がありますがその他にも、
「多くの人々に幸せを与えること以上に、崇高で素晴らしいものはない」
「真に称賛できる人物とは、逆境に直面したときに、自分の生き方を貫ける人間なのだ」などがあり、ベートーヴェンの作品を聴くと、励まされます。
第1楽章は、重々しくという意味のGrave が冒頭に書かれていますが、単に物理的な重さだけでなく、深刻さがつきまとうような精神的に重いというのを表現する時に使われます。ベートーヴェンの苦悩や、人々の壮絶な人生などをピアノで表現しているのが、とても感じられます。その後2分の2拍子になるメロディーのところからは、どんな逆境にも負けず、運命を突き進んでいくというベートーヴェンを、私は感じながら演奏しています。
とてもドラマティックな楽章です。
第2楽章では、美しく甘美なメロディーの中に、ベートーヴェンの思いやりや優しさを感じながら演奏しました。
第3楽章では、第1楽章ほどではないですが、どこか悲しく、寂しく、憂いに満ちている中に、光や喜びや優しさを感じながら演奏しています。
いろいろ試行錯誤していてまだアップできていませんが楽しみにしていてください。