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アトピー性皮膚炎を鍼灸する

2020.08.09 14:21
アトピー性皮膚炎の定義

全身にでますが、特に肘窩、膝窩、耳などに好発する皮膚炎や痒みがアトピー性皮膚炎です。


アトピーの種類

実は2種類しかありません。

  1. 本来のアトピー性皮膚炎
  2. 難治化アトピー性皮膚炎


1.本来のアトピー性皮膚炎

元々のアトピー性皮膚炎です。

胎毒が原因です。※後々解説します。


2.難治化アトピー性皮膚炎

難治化アトピー性皮膚炎は、本来のアトピー性皮膚炎にステロイド外用剤に対する依存性副作用を合併した病態です。

もっと簡単にいうと医原病です。

医療が原因で発症した病気です。


皮膚には天然のステロイド成分という自分で自分の肌を治す力がありますが、ステロイド外用剤を塗ることで、痒みが治まって皮膚がきれいになるのと引き換えに、この皮膚にある天然のステロイド成分が働かなくなります。

そうなると自分で自分の肌を治す力が衰えるので、どんどんアトピーが悪化します。

ステロイド外用剤が効いてくれてるうちはいいのですが、お薬に対する耐性ができてくると段々と効かなくなってきます。

次に何をするかというともう一段強いステロイド外用剤が処方されます。

そしてまた効かなくなり、その度に強い薬が処方されます。

一番強い上限のお薬まで効かなくなるともうそれ以上がありませんから、治らないということになります。

そしてステロイド外用剤の強さが上がるたび、皮膚にある自分で自分の肌を治す天然のステロイド成分という力が奪われるわけですから、どんどん肌がボロボロになっていきます。

この状態が成人型のアトピー性皮膚炎で、難治化アトピー性皮膚炎と言います。


ステロイド外用剤を使い続けると、その代償として、子供も大人も関係なく全員が難治化アトピー性皮膚炎へと移行します。

もう一度言います。

ステロイド外用剤による医原病性アトピー性皮膚炎です。


アトピー性皮膚炎の原因

現代医学的にはアレルギー説がささやかれていますが、アレルギーとの因果関係は証明されていません。

そして原因は解明されていません。


東洋医学のモノサシを使って難病を解き明かす奈良の上雅也先生の考えに薫陶を受け、経絡治療の立場からアトピー性皮膚炎の病因病理を解明することができました。

アトピーの2大症状は真っ赤な皮膚炎とかゆみです。

東洋医学からみると、皮膚炎とかゆみの本体は熱です。


皮膚炎と邪熱

何らかの原因で皮下に熱が停滞すると皮膚が真っ赤に炎症します。

熱は本来体を温める恵みとなるものですが、病的な熱なので、これを邪熱とします。

古代の中国では、人体を蝕み損なうものを全て邪としました。

皮膚炎の正体は邪熱です。

火は風を生む 

次に山火事をイメージしてください。

燃え盛る炎は次第に気流に乗って上空へと舞い上がります。

風を巻き起こします。

自然界の法則では風は火から発生します。

自然界を大宇宙、人体を小宇宙と考えますから、私たちの体でも同じことが起こります。

先ほど申し上げたように、皮下に熱が停滞し、邪熱が発生します。人体で起こった山火事です。

火は風を生むの法則に従い、風が生じます。

痒みと風邪

風は本来人体にとって爽やかな恵みとなるものですが、病的に発生した風なのでこれを風邪とします。

風は揺れ動きます。

皮膚の神経を刺激しかゆみが生じます。

かゆみの原因は風邪です。


風邪には遊走性という特徴があります。

あちらこちらに飛んで行く。

山火事が風によって山々へ燃え移っていくように、人体でも風邪の遊走性によって全身に皮膚炎と痒みがひろがっていきます。

邪熱の病因病理

ということで、皮膚炎は邪熱によって起こり、その邪熱から派生した風邪によってかゆくなり、風邪の遊走性によって皮膚炎とかゆみが広がるわけですから、邪熱がその元締めになります。

アトピーの治療は邪熱を如何に冷ますかにかかってきます。


では次に、この邪熱はどのようにして発生するのかを解き明かしていきましょう。

結論から言います。邪熱が発生する原因は気血水が滞るからです。

気の停滞(気滞と邪熱)

私たちの体には絶えず気が循環しています。それによって生理活動が営まれています。

何らかの原因によって、気が滞ります。

これを気滞とします。


気滞は言い換えれば緊張です。

分かりやすく実演しましょう。

手のひらを出してください。

力いっぱい握ってください。

握り続けてください。

手の中が熱くなります。

広げると赤くなっています。


緊張状態が続くと内圧が高まって軋轢摩擦が生じます。

そして熱をもちます。

つまり気が滞るとやがて熱が生じ自然発火します。

病的に生じた熱ですのでこれを邪熱とします。

気滞から邪熱を生じます。


この邪熱が皮下に波及すると皮膚炎、火は風を生むの法則に従い風邪で痒くなり、遊走性によって全身に広がります。


気滞の原因はストレスです。

ストレスは緊張を強めます。

気が滞ります。

ストレスは別名「最強の外邪」です。

水の停滞(湿痰と邪熱)

摂取した飲食物を胃で消化しますが、体にとって必要なものと要らないものに仕分けます。

必要なものを清とします。

要らないものを濁とします。

濁は当然のごとく大小便となって体外に排泄されます。

清は吸収されて活動エネルギーになります。

清の内訳は栄養分と水分です。

栄養分は気血となり、水分は津液として、私たちの体のあらゆる細胞、組織、器官、臓腑経絡、四肢百骸を養い、潤し活動力を与えてくれます。

この消化吸収排泄から清濁の分別そして気血津液の循環に至るルートをスムーズに行わせる働きを脾臓とします。


脾臓の働きが十全でなくなると、気血津液の循環が滞ります。

スムーズでなくなり、ネバネバやドロドロと淀みます。


水分は流れている間は津液という重要なエネルギーになりますが、淀んで滞ると湿と名前を変えます。

病的に発生した水ですからこれを湿邪とします。

湿邪は煮詰まると痰になるので、併せて湿痰とします。

これに熱が加わると湿熱になりますが、夏場に悪化するアトピー性皮膚炎のほとんどがこのためです。


湿痰という病理産物が生じるとつまり水が停滞すると、気も停滞します。

気滞です。

湿痰は気滞を招きます。

そうして、気滞、邪熱、風邪へと展開していきます。

湿痰の原因は、暴飲病食、運動不足、思慮過度です。

岡本一抱の説

石臼の上下の石が脾臓と胃の腑です。

石を動かす取っ手が四肢、手足です。

取っ手をよく動かすと、豆や種を細かく挽けるように、手足をよく動かすと脾胃が動いて消化が良くなります。

なので暴飲暴食や運動不足は清濁の泌別に負担をかけ脾胃を失調させ湿痰を温床します。

思慮過度も善(清)と悪(濁)の泌別に負担をかけます。

血の停滞(瘀血と邪熱)

東洋医学の大原則があります。

気が動くと水が動き水が動くと血が動きます。

ですから、気が滞ると水が滞り、水が滞ると血が滞ります。

ですので、気滞や湿痰があると、血が滞ります。

この状態を血瘀とし、そうして瘀血という病理産物が生じます。


気血水の中で血は最も陰性です。

元々消極的であり動きにくい性質を有していますので一度停滞すると中々動きません。

瘀血はさらなる気滞や湿痰を生み出します。

そうして邪熱へと発展していきます。

瘀血の原因は、気滞と湿痰が先ずあります。

他には捻挫打撲転落転倒による外傷も血を停滞させ瘀血を生じます。

そしてもう一つが胎毒です。

まとめ

ということで、気血水の停滞である気滞、湿痰、瘀血から緊張軋轢摩擦内圧亢進自然発火によって邪熱が生じます。

邪熱が皮下に停滞すると皮膚炎を発症します。

そして火は風を生むの法則に従い、邪熱は風邪を巻き起こします。

風邪が揺れ動いて皮膚の神経を刺激しかゆみが起こります。

風邪の遊走性によって皮膚炎とかゆみは全身に広がっていきます。

これがアトピー性皮膚炎の全容です。


胎毒

先天性のアトピーについて解き明かしていきたいと思います。

素問という大昔に書かれた医学書に、「生まれつきてんかんの持病がある子供が生まれる原因は、母体にいるときに、母親が強いショックやストレスを受けたのが原因です」とあります。

さらに研究を進めた結果、てんかんだけではなくそれ以外の先天性の疾患の原因であることが分かりました。

妊婦がストレスを受けたとします。

先ず季肋部がはります。

イーッと我慢してみてください。

季肋部に力が入るのがよく分かると思います。

人は抑圧されたり我慢するとこうなります。

季肋部の後ろの背中には、膈兪というツボがあります。

膈兪の上には心兪、膈兪の下には肝兪があります。

心兪が所属する心は血脈を主ります。

肝兪が所属する肝は蔵血を主ります。

この血の循環に関与する2臓の兪穴の間に位置する膈兪には一身上の血が集まって来ます。

故に血会です。

八会穴の血会です。

話を戻して季肋部がはると膈兪が詰まります。

膈兪が詰まると血が停滞するので瘀血が生じます。

この瘀血が胎盤を通じて胎児に影響します。

これを胎児があびる毒という意味で胎毒とします。


この胎毒を持って生まれた赤ちゃんはあらゆる先天性の疾患に罹患する確率が非常に高くなります。

産科や助産院でのお産がなかった時代は自宅で産婆さんが取り上げていましたが、初乳前に必ずマクリという漢方薬を口に含ませてこの胎毒を大便にて解毒させていました。

今はこの古き良き習慣は失われてしまいました。

アトピーもこの胎毒によるものです。

生まれたときは何ともなくても、あるいは小さいころに治った場合も、入学、受験、就職などの人生のターニングポイントでストレスを受けるとアトピーを発症したり、再発することになります。

なので、妊婦さんをとっても大事にしてあげてほしいんです。

ストレスなく10月10日を過ごさせてあげてほしいんです。

これはご家族や周りの人たちの協力が不可欠です。

是非それぞれの現場でそれぞれの立場で普及啓発してください。

それとだからこそ必要なのが安産灸です。

安産灸は単に産前産後のマイナートラブルを防ぐだけに非ず、胎毒をきれいにすることができる素晴らしい方法なのです。

鍼は気を動かしますが、お灸は血を動かします。

瘀血を動かしてくれるんです。

それとこれも重要なんですが、鍼灸師が鍼灸治療を施す際には問診しかり必ずコミュニケーションを取らなければなりません。

これがとっても大事なんです。

このやり取りの中にはたわいもない会話も当然含まれますが、これが妊婦さんの心をほぐしてくれます。

すごく大事なことです。

妊娠中ずうっとの鍼灸治療を続けた結果、私の治療室ではみなさんの赤ちゃんがめちゃくちゃ肌がきれいなんです。肌のきれいなお子さんが生まれるということでとっても喜んでいただいています。

是非、妊婦さんには定期的に治療を受けにきてもらってください。

安産灸の伝統を絶やしてはいけない大きな理由です。

1.本来のアトピー性皮膚炎の治療

病因病理に基づき、大人は鍼灸治療で、子どもは小児はりで、生命力(自然治癒力・免疫力)を強化して、皮膚に本来備わっている天然の自分由来のステロイド成分を活性化し、自分で自分の肌を治す力を旺盛にします。


2.難治化アトピー性皮膚炎の治療

ステロイド外用剤によって、皮膚に本来備わっている自分で自分の肌を治す力である天然のステロイド成分が衰えてしまっているので、1.の本来のアトピー性皮膚炎より時間が掛ります。

鍼灸や小児はりだけでは難しい場合は、先ずは脱ステロイド療法を行って、1.の本来のアトピー性皮膚炎の状態に戻してから、やはり病因病理に基づき鍼灸治療や小児はりで生命力を強化して、治るお手伝いをします。

脱ステだけでは完全に戻せないので脱保湿も同時に行います。

これを脱ステロイド・脱保湿療法といいます。


脱ステロイド・脱保湿療法

阪南中央病院皮膚科部長の佐藤健二先生が提唱された治療法です。


脱ステ・脱保湿を行うと、離脱症状いわゆるリバウンドと呼ばれる症状が出現します。

一辺にやってしまうと、浸出液が溢れ出ますし、ひどい痒みに襲われますので、徐々に慣らしながら様子を見ていきます。


それでも感染症や脱水症状などのその他の重篤な症状に陥る場合があるので脱ステ脱保湿の専門医との医療連携が必要です。※佐藤先生を含め日本に数名しかいないのが現状です。


成人型のアトピー性皮膚炎をよりよく最短で治すためには、離脱症状は避けては通れない道ですが、少しでもその期間を短くできるように、痒みや炎症を和らげるツボへの鍼灸治療や小児はりで対応します。


脱ステロイド・脱保湿療法+鍼灸治療・小児はりで、難治化アトピー性皮膚炎からの生還を目指せれば理想の形ですが、様々な事情で脱ステに踏み切れない親御さんも同じくらいおられます。

また必ずしも目指すゴールが「治癒」とは限りません。

がんじがらめではなく、それも一つの選択肢として尊重し、その場合はステロイドを併用しながら鍼灸治療および小児はりで希望を叶えられるように一緒に頑張ればいいだけです。

アトピーを根治させるためには、邪熱を鎮火しなければなりません。

その基本的考え方は「水は火に勝つ」です。

邪熱というのは陽気が亢進してヒートアップした状態です。

これを打ち消すためにはクールダウンさせなければなりません。

この働きを陰気とします。

陰には冷やす、潤す、引き締めるという性質があります。

陰気を補って邪熱を冷やし、潤し、引き締めるのです。

これを自前のステロイドとします。

元々副腎に備わっています。

最新の医説では皮膚にも備わっていると唱えられています。

自前のステロイドである陰気は五臓にあります。

五臓の陰気を補って邪熱をクールダウンさせるのが根本治療、本質治療です。

これを経絡治療では本治法とします。

陰気を補って邪熱を鎮めたいので、本証は陰中の太陰である腎虚証か陰中の少陽である肝虚証か陰中の至陰である脾虚証が多いです。


肺虚証でやると悪化するケースがほとんどです。


夜間にかゆみが激しくなるのは血に熱を持っている証です。

血と言えば肝と心です。

生薬では枳実の證です。

虚実を弁え補瀉します。


  1. 腎虚証
  2. 腎虚脾実証
  3. 腎虚心実証
  4. 腎虚肝実証(七十五難)
  5. 腎脾相剋証
  6. 肝虚証
  7. 肝虚肺実証
  8. 肝虚脾実証
  9. 肝虚心実証(七十五難)
  10. 肝脾相剋証
  11. 脾虚証
  12. 脾虚肝実証

以上のような証が考えられますが、腎虚証をベースに、喘息があれば肝虚肺実証が多いと思います。


本治法

立てた証で治るかどうか、時空弁証で検証確認します。

腎虚証なら、左右の復溜またはその他の要穴を取穴して、どちらの復溜を取穴した時の方が皮膚の艶が改善するかを比較検討します。

証と選穴と適応側があえば必ず艶が出ます。

五臓を原とする主たる変動経絡を整脉力豊かに補い、必要に応じて相剋経を補瀉調整すると、陽経に邪が浮いてきますので、脉状に応じた手技手法で処理します。


小児の場合は陰経を補ったあと、大腸経の偏歴を瀉します。

陰実があれば、その前に瀉します。

もちろん、激しい痒みなどに対する対症療法も重要です。

痒くて眠れないのはよくないです。

なぜなら陰気というのは睡眠によって補充されるからです。

眠れないと陰気が不足して自前のステロイドが作れません、邪熱の勢いを止めることができません。

なので痒みを止める和らげる対症療法はとても大事です。

これを経絡治療では補助療法、標治法とします。


補助療法

宮脇奇経治療が有効です。

  1. 陥谷-合谷か合谷-陥谷
  2. 太衝-通里と照海-列缺

鑑別は大人は宮脇奇経腹診®で行いますが、乳幼児は奇経テスターを貼って変化する方を取ります。

ピタッと合えば、肌艶が瞬時によくなるので、それで判定します。

陥谷-合谷にテスターを貼った時と合谷-陥谷にテスターを貼った時と、どちらの方が肌艶が良くなるかを診てください。

標治法

前肩髃(※肩髃の1~2寸前側。小結節の前で、腋窩横紋上に来ることが多い。)に蠡溝を加えてアトピー性皮膚炎の痒みを和らげます。

右側に多壮、左側に少壮施灸します(※左右を取り違えると効かない)。

  1. 知熱灸なら右7壮-左3壮
  2. 無熱灸なら右28壮-左12壮
  3. ドライヤー灸なら右35壮-左15壮

とします。


指の肌荒れや痒みに対して、左右を比べて虚している側の支正に施灸します。

  1. 知熱灸なら5壮
  2. 無熱灸なら20壮
  3. ドライヤー灸なら25壮

とします。


施灸後、経に随って皮内鍼を留めます。

その他、疣(いぼ)やあらゆる関節の痛みや炎症に効果があります。


以前に、NHK『東洋医学ホントのチカラ』で紹介された戦場鍼灸が有効です。

現場で即座に鎮痛するために、米軍が研究開発した耳鍼ですが、鎮痛だけなく鎮痒にも有効に働きます。

その理論的拠り所は聖典『素問』の病機十九条にある「諸痛掻痒は皆心に属す」です。

使用する鍼は、金銀粒を貼るだけで十分効果があります。


アルミ製の圓鍼で患部を擦過すると肌艶が良くなります。

アルミは最も肌に親和性があります。


子どもさんの場合は、命門と身柱、いわゆる【命柱めいちゅう】に銀粒を貼付します。

『書経』に「小児七才神童也.神これを守る.」とあります。

沢田流の身柱は第二第三胸椎棘突起間に取ります。

命門は第一腰椎の左右の傍らで反応のある側に取ります。


セルフケア
  1. 宅で奇経に金銀粒貼付およびドライヤー灸を指導します。
  2. 肩髃と蠡溝、必要に応じて支正にドライヤー灸。
  3. 部にお砂糖を塗ります。そのまま塗るとこぼれてしまうので、患部を少し湿らせて砂糖を塗り込みます。そのまま20分ほど放置します。洗い流しやすいのでお風呂前やお風呂の中でされるといいでしょう。
  4. い時は我慢せずに掻かせます。爪をきれいに切っておくと傷になりません。
  5. ステ脱保湿中は感染症にかかりやすいため、予防として美味しい食事をとらせて免疫を高めます。アレルギーを気にして食事制限される方がいますが逆です。美味しいご飯を作ってあげてください。明らかにアナフィラキシーショックが出るとわかっている物は避ける必要がありますが、食べて後に痒くなる、赤く腫れあがる、口まわりが荒れる程度であれば、掻けば済むので食べさせてあげてください。
  6. 児はりで高名な夕部智廣先生は、子供の皮膚ではなく目を見て子育てすることの大切さを説かれています。これを是非お伝えしてください。詳しくは先生の著書を読んでもらうといいでしょう。


こちらも一緒に是非!

養生

養生も大事です。


気滞の原因はストレスです。

ストレスを貯めないことが気滞の予防法です。

湿痰の原因は暴飲暴食、運動不足、思慮過度です。

食べ過ぎない、適度な運動を心がける、あれこれと迷わないことが、湿痰の予防法です。

瘀血の原因は気滞と湿痰です。

気滞と湿痰をこしらえないように心掛けてください。


そして怪我をしないように余裕をもって行動してください。


そして妊婦さんを大事にしてあげてください。

子はかすがいと言われますが、妻は家宝です。

妊娠中は定期的に鍼灸治療を受けてもらってください。

何よりも安産灸です。自宅でもセルフケアしてもらってください。

安産お灸
予後

小児のアトピーは必ず治ります。

条件は、

  1. 脱ステ脱保湿で1.の本来のアトピーに戻すこと(※この限りでない)。
  2. 病因病理に基づいた治療を行うこと。経絡治療では本治法。
  3. 治療を続けてもらうように工夫する。


大人の難治化アトピーは難しいです。

社会的制約があり、脱ステ脱保湿ができないケースが多いからです。

どこに治療目標を置くかが大事になってきます。

痒みが楽になったらいいのか、完全でなくても肌艶がマシになったらいいのか、患者一人一人によって目的が違います。

希望を叶えてあげることが我々のお仕事です。

もちろん、完治を目指す方には、完治するようにお手伝いします。

当然脱ステ脱保湿が必須です。

ただしステロイドの使用期間が長いため、1.の本来のアトピーに戻すまでに相当な時間がかかります。

離脱症状による見た目の問題などで、仕事の継続が難しくなったりします。

それでもやり切った人は難治化アトピーの無限ループから生還されています。

だからこそ、ステロイドの使用期間が短い子供のうちに治しておきたいところです。

就学前までがベストです。

小学校に上がると、同級生からの心無い言葉が待っていたりします。

子どもは時に残酷です。

けれでも絶対に恨んではいけません。

チームあとぴっこで応援してあげてください。

もちろん私たち治療家もその一員です


医療連携

脱ステ脱保湿は専門医の指導を仰ぐべきです。

浅い知識で生じっか行うと危険を伴います。

阪南中央病院皮膚科で診療されている、脱ステロイド・脱保湿療法の第一人者である佐藤健二先生にご高診をお願いしています。

あとぴっこたちは、佐藤美津子先生の佐藤小児科をご紹介させていただいています。

子どもたちと親御さんのために親身になってアドバイスしてくださる素晴らしい先生です。

先ずは、佐藤健二先生と佐藤美津子先生の著書を熟読されることをお薦めします。

うちの治療室では、あとぴっこママさんやパパさんに無料で貸し出しています。


佐藤健二先生と佐藤美津子先生の共著です。


アトピー性皮膚炎を根治させるためには栄養が不可欠です。

和歌山と大阪で、オーソモレキュラー医学・分子栄養医学に基づき栄養指導外来診療をされている、豊田孝行先生にご高診をお願いしています。

先生は、栄養を見直すことで大体の病気が快方に向かうと仰っておられます。

アトピーもそのうちの一つです。

おわりに

アトピーを治すためには強い信念が要ります。

私たちはそれに応えられるだけの実力をつけなければなりません。

善意よりも実力を 

善意よりも実力を 

善意よりも実力を 

善意よりも実力を

正しい証で病因病理を解決し、適切な補助療法、標治法で症状を和らげ、養生を指導し、ご縁のある患者さんを救えるようにみんなで一緒に切磋琢磨していきましょう!