ホイホイさんLEGACY ウサギア レビュー 2020.08.11 01:16 今回のレビューは、1/1スケール 一撃殺虫!! ホイホイさん LEGACY より、“ホイホイさん LEGACY ウサギア” です。 田中久仁彦氏原作の “ホイホイさん LEGACY” のプラモデルキットシリーズの最終アイテム、 “DG-001LN ウサギア” が待望の再版となりました。 ウサギアは、ホイホイさんなど、あくまで害虫駆除を目的とした従来のインターセプタードール(ID)とは異なり、ゲームやスケジュール、ID家電管理なども可能なモデルとして、ライオネスがキンリューなどと共同開発した超小型汎用ロボットで、新たにディアギア(DEAR GEAR=DG)という名称が与えられたものの1号機になります。 原作者、田中久仁彦氏の設定のもと、コトブキヤによるキット化も早々に発表されたものの、原作コミックの連載中断などもあってキット発売も延期を重ね、結局原作登場エピソードがないままキットが発売されたのが2015年の12月。同時にホイホイさんのキットシリーズも一旦の終了となってしまいました。 それから4年が経ち、シリーズ第1弾アイテムのホイホイさんがNEW EDITIONとして復活。 ブーム再燃の兆しが見えるなか、ウサギアも再販というかたちでまた登場することになりました。 あくまで旧シリーズの再販というかたちをとっていますが、肌色パーツにはNEW EDITIONに準じた艶消し梨地加工が施され、パッケージおよび説明書の内容も一部変更されているようで、実質NEW EDITIONと変わりません。 恥ずかしながら、僕は今回の再版で初めてこのウサギアというキャラクターを知ったのですが、ホイホイさんたちとはまたがらりと違った近未来的なデザインが新鮮に感じました。 それでは、レビューしていきます。 キットは素組みに一部塗装、付属の水転写式デカールでの仕上げです。 設定画を見る限り、本体の基本的な構造はホイホイさんたちIDと共通で、水着のようなボディスーツを着た素体(キットではその状態にはできませんが)に衣装を着せてやる仕様のようです。 その衣装が、このウサギアの基本形では近未来的なアーマースーツタイプになっています。 キットとしての構造もホイホイさんからそう大きく変わっているわけではありませんが、腕や脚などはよりメカっぽいデザインということもあって、単純化された部分もあり、幾分組み易くなっている印象です。 足元は爪先部分がキャタピラ、踵部分がホイールとなかなかに特徴的(素体はちゃんと指のある足です)。 ただデザイン上、脛から足首までが一体型の外装で覆われており、一応爪先部分はボール可動で多少スイング可能ではあるのですが、接地性はよろしくありません。 髪やスカートは半透明のクリアパープル、メインカラーの白色パーツもパール調になっているなど、なんとなく未来感が再現されています。 色分けもおおよそ再現されていますが、アーマースーツ各部にあるディティールはガンダムマーカー蛍光ピンク、尻尾側面のセンサー(?)も同じくアイグリーンで塗りました。 エプロンとイヤーマフ、脛前面のロゴマークはデカールです。 では、各部をピックアップ。フェイスパーツ シリーズ共通ですが、フェイスパーツ(表情パーツ)は1種類のみで、内部パーツの交換で目線のみ正面、右向き、左向きに変更する仕様。 表情は、一応これ笑顔ですね。口はピンクで墨入れしてます。 原作においては、少なくともホイホイさんなどのIDはキット同様にパーツを交換することで表情を変える仕様でしたが、DGもそこは同じなんでしょうか? 例によって、内部パーツはちょっとしたホラーです(笑)。 でも、ホイホイさんたちよりもロボ感が強いので、フェイスパーツなしで髪パーツを付けるだけでもわりと成立します。ウサ耳 特徴的なウサ耳(これもセンサーですかね?)は軸可動でたたむことができ、さらに根元はボールジョイントでグリグリ可動します。ツインテール ツインテールもボールジョイント可動ですが、実質根元で回転させられるくらいで、左右に拡げたりはできません。 あとけっこう外れやすいです。インパクトナイフ 腕部および脚部に固定装備されている飛び出し式のナイフ。 キットではパーツ差し換えでの再現になっています。 腕部のほうは手甲ごと交換する仕様で、収納状態は手甲と一体成型で色分けもされていません。 今回はここもガンダムマーカーのシャインシルバーで塗装しています。 脚部は脛アーマーの側面両側に装備。 この感じなら設定通りにスライドギミック仕込めたと思うんだけどなぁ・・背面コネクタ 背中にある電源その他のためのコネクタはカバーが差し換えで開閉。 さらに3㎜穴の空いたアタッチメントパーツを取り付けることで、M.S.G.やスタンドの使用が容易になっています。 これはシリーズ初期のキットにはなかった仕様で、さすが最終アイテムという感じです。NECK EATER(ネックイーター) 名前からして怖い、ウサギアのメインウエポン。 ペンチあるいはニッパーのような雰囲気の大型近接武器で、その名の通り対象の首を挟んでちょんぱするような武器なんだと思います。 もちろん開閉可能。 刃と思われる部分をシャインシルバーで塗装。ロゴはデカールです。 保持には剣持ち手を使用します。 ハンドパーツはほかに握り手と平手、銃持ち手(付属品に銃に相当するものはありませんが)がそれぞれ左右分付属します。拡張グリップパーツ M.S.G.ほか、コトブキヤの各種パーツとの組み換えに対応した3㎜軸付きのグリップパーツが2種類、2個ずつ付属します。 穴が空いたタイプのものも欲しかった・・というのは贅沢ですな。比較画像 ホイホイさんNEW EDITIONと。 モチーフは同じウサギだと思まれますが、デザインの方向性(とくに衣装)はかなり違い、頭身バランスもけっこう違います。 基本的にシリーズ間の互換性はあまり考えられていないのですが、ジョイント径などがだいたい同じなので、ある程度パーツの交換は可能。 まぁそれなりに調整は必要で、ウサギアについては未調整でもホイホイさんボディに換装可能なんですが、ホイホイさんの腕と下半身をウサギアボディに取り付けるには調整必須です。 右側の姿勢がおかしいのはそのため(笑)。 てかホイホイさん顔でかいな・・ ホイホイさん NEW EDITION レビュー 以下、画像 可動は・・まぁそれなりです。 デザイン的なこともあって、ホイホイさんよりも動かない印象。 なにより接地性の悪さで自立がかなり困難なので、ポージングには苦労しました。 なお、肩アーマーの側面装甲は腕の可動に応じてスライドする仕様になっていますが、そもそもの可動域がそれほど広くなく、水平まで上がらないのと、上げ過ぎると前後のパーツが浮いてしまいます・・ あと、腹部接続のボールジョイントが少々緩く、上半身と下半身がわりと簡単にさよならしてしまいます。 脚部インパクトナイフを展開しての蹴りポーズ。 というわけで、背中に付けられる3㎜穴アタッチメントパーツの効果が絶大・・というか、これがないとほぼまともにポージングができません。 ホイホイさん同様、スカートが固定なので通常の脚部の可動はこの程度が限界。 しかし、キャストオフすることで立て膝が可能になります。 ただ、ホイホイさんと違って腹部にあたるパーツがスカートと一体になっているので、ウエストが大変なことに・・(笑) あと、パンツではなくボディスーツです。 ネックイーター装備で。 ウサギアの可憐な姿と凶悪武器とのギャップが・・ まぁネックイーター自体、カラーもわりとポップでパッと見可愛らしい雰囲気はあるんですけどね。 ネックイーターを大きく開いて、まだなお笑顔のウサギア。 そもそもDGはもはや害虫駆除がメインではないはずなのに、なんでこんな物騒なモノを持たせる必要があるのか・・? 拡張パーツを使って、M.S.G.装備でいくつか。 まずはグリップパーツを使って、遠近2タイプの武装を持たせてみました。 左手の大型ナイフは案外マッチした感じ。 ウォーターアームズを強力殺虫剤噴霧器に見立てて。 ウォーターアームズのグリップは、あくまでFAやFAG用のサイズなのでまったくフィットしませんが、両手持ちでなんとかバランスを取っているような状態です。 背部3㎜穴アタッチメントと3軸タイプのグリップパーツを併用して、大型ブースターユニットを装備。 実質本体に直接取り付けられるのはこの位置だけですが、それでもかなり遊びの幅が広がったと思います。 害虫駆除にももちろん大活躍。 というわけで、とりあえず近くにいた大型害虫をやっつけてもらいました。 この直後、オオスズメバチは首をちょんぱされるのだった。 このサイズでフルアクションのゴキブリのキットとか・・さすがに出ないよな(笑)。 対峙する旧式機と最新鋭機。 スペック上はどうあがいてもホイホイさんに勝ち目はなさそう・・しかし、愛情を込めた改造を施されたホイホイさんが最後には勝利する! というか、バトル展開になるような作品なんですかね? そういえば、ホイホイさんの原作もアニメも見たことないや・・ 最後に、我が家のシリーズ機体勢揃いで締め。 ほぼ無表情・・(笑) 以上、“ホイホイさんLEGACY ウサギア” でした。 LEGACYシリーズ最後アイテムということもあり、第1弾のホイホイさんで散見された組みにくさは随分解消された印象ですが、とはいえ4年半前に発売されたキットですから、どうしても今のキットなどと較べると見劣りする部分はあります。 ただ、当時すでに展開が始まっていたFAGの開発スタッフが関わっていたこともあり、同様にFAやM.S.G.との連携を前提にした拡張パーツを付けるなど、最終アイテムにして新たな試みに挑戦していたことは素晴らしいと思います。 まぁ、最終アイテムというのも結果的にそうなってしまっただけで、当初はシリーズ継続の意思はあったのだろうと思いますが。 今回、ホイホイさんNEW EDITIONシリーズのスタートと副産物的なかたち(?)で再販されたウサギア。 しかし再版とはいえ、肌色パーツの追加加工にパッケージ、説明書の一部変更と、実質NEW EDITIONと言っても差し支えないものになっています。 実質NEW EDITIONに準じた仕様変更がされているのに、なんでLEGACYシリーズの再販というかたちになったのか? べつにもうNEW EDITIONとしてしまってもよいと思うのに・・なにかしらの事情があるのか? そんなことを考えると、これはひょっとして、LEGACYシリーズを再始動するための布石なのかもしれない・・とか妄想が膨らんでしまいます。 ウサギアのパッケージイラストで後ろ姿が描かれているクマギアとイヌギアのキット化が実は企画されていて、でも新作だからNEW EDITIONとするのはおかしいから、LEGACYシリーズで出すべきだろうけど、いきなり出しても、え? なにコレ? となりかねないから、まずクッションとしてウサギアを再販しよう。でもせっかくだからウサギアもちょっとリニューアルしとこう・・みたいな(笑)。 ありえない話ではない気がするんですが、どうでうすかね? といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。