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サメとゾンビと空伏空人

拝啓、本が売れませんって本を読みました

2020.08.10 15:09

 暇なのでブログでも書こうと思う。

 と書き始めようと思ったが、さっきまで就職活動のやり方がさっぱり分かんねえんだけど、自己PRってこれでいいの? って人に聞いていたところなので、暇ではない。なぜ人は就活というものをしないといけないのだろう。働かないといけないのだろう。全人類が汗水たらして働いているのだから、俺ひとりぐらい働かなくてもいいと思う。吐き気と同居しながら、椅子の上で体操座りして毎日を終えたい。パソコンの画面にはYouTubeである。小説を書け。

それはそれとして、「拝啓、本が売れません」という本を読んだのである。

 己のような、吹くまでもなく消えてなくなりそうな抹消末端作家が「ホントだよ」って言いながらツイッターに購入報告をするネタをするのに適しているタイトルである。本が売れません。

 本作は「本が売れない時代」の作家が「どうすれば本が売れますかね!?」と方々に取材してまわるエッセイ集である。一応はラノベ業界にいて一緒に仕事をしたこともある編集部の名前も出てくる。

 当日まさかの法王来日の日で通ろうとしていた道が封鎖されてしまったり、最寄り駅についたので、さすがにもう道を間違えるわけがないだろうと思っていたら反対方向に向かってしまって「どうして俺はオフィスに向かっているはずなのに靖国神社にたどり着いてるのだろう」と思いながら「道を間違えました……」と送ったオフィスである。

 向かう途中でお土産を買っていなかったことを思いだし、急いで買ったものの、そもそもオフィスに何人人がいるかも分かっておらず、なんともいえない笑みがあった。話している最中にお腹が鳴ったので(その日は朝からなにも食べていなかった。なぜかと言えば忘れていたからである)お土産のお菓子を食べた。それは本当にお土産だったのだろうか。

 

 思い出話はともかく、その中でブログを書きましょう! という話があり、そういえば俺も自分のサイトがあって、ブログというものがあったなと思いだしたので、ブログを書くことにした。

 しかし本作中に「左官のブログ」みたいな専門性のあるブログは書いていない。見返してみれば曲の話と、祖父が死んで沈んでいた頃の自分の愚痴が並んでいた。

 それでもグーグルのSEOからは評価が高いらしく、「空伏空人」で検索すると1ページ目に表示される。Twitter、Amazon、小説家になろう、YouTubeチャンネル、カクヨム、このサイトの順である。

 そもそも空伏空人の情報なんて1ページ分ぐらいしかないのでは? って言われたらまあまあその通りなのでどうしようもない。

 この話を書くためにグーグルで検索したら3ページ目ぐらいに中古本がでてきて、「版数(初版、2版など)、帯の有無、内容物の種類を選ぶことは出来ません。」と書かれていた。2版なんてねえよ。本が売れません。

 このブログは一体なにを書けばいいのだろう。タイトルが「サメとゾンビと空伏空人」なのでサメとゾンビの話をするべきなのだろうが、そもそも俺はサメとゾンビの話をあんまりしていない。いつの間にか付随されていたイメージを利用しているだけに過ぎないのである。そもそも、確かにゾンビは今まで書いてきた商業小説の四分の三に登場しているが、サメは一回も登場していない。最近サメ映画を観たか? と言われると、ワニ映画なら観た。となる。


クロールって映画なんですけど。

「泣くな」「誰かに見られるぞ」「いつか勝てる」「お前は何者だ」

「頂点捕食者……」
 と子供の頃から頂点捕食者となるべく育てられた水泳女が、ワニよりも速く泳ぎ、ワニに腕を食われながら銃で喉奥を撃ちワニを殺すようになるサクセスストーリーだ。水泳と捕食者って関係ないと思うんですよ。

 サメ映画はなんか最近乗り気になれなくて観ていない。この気持ちはVに飽きたときの気持ちに似ているので、看板に偽りありになってしまうので、早急にどうにかしたいところである。

 エッセイの話に戻ろう。

 どうしたら本が売れるのか。「露出度」であり、どれだけ「こちらを見てもらう」か。面白い小説を書くのは前提として、というか、それはそうで、ならば表紙をどうしたものか、書店で展開してもらうにはどうしたものかとか、しかし考えてみたところでそもそもラノベにプルーフ文化とかないんじゃあない? とか、ラノベ界隈の場合多分ブログよりもSNSでの交流の方が強い気もするな。とか、そんなことを考えた。俺はSNSの交流がそんな好きじゃあないのでいいのですが……。

 まあともかく。見てもらうための行動をちゃんとするべきかもしれないと思うようなそんな本だった。

 ところで。

 本作にでてきた「デフォルトの読者」という話だけれども。「現実で上手くいってなくて、だからせめて創作の中でぐらい努力が報われて勝利を掴みたい」というやつだけれども。俺は多分、最後は「幸せになりたい」になるだろうと思う。きみが幸せなら自殺したって構わないの精神。