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Hell Near Effect Board Design

ステレオケーブル製作

2016.06.20 12:35

今回はステレオケーブルも製作させていただきました。


例によって製作過程の写真は撮っておりませんので、すでに完成品です。

メイキングになっておりません。申し訳ありません。

シールドは OYAIDE neo QAC-222 で製作させていただきました。アコースティックギターのマイクでひろった音をそのまま明確に伝えてくれるケーブルを、という考えからのご提案です。プラグはご指定の NEUTRIK、ハンダは Kester #44 を使用しています。


OYAIDE のケーブルは以前のボードで QAC-222G を 16 本製作させていただいておりますが、このケーブルの製作難易度はかなり高めです。


一番外側の被膜を剥く時にはカッターを周囲にいれるのですが、BELDEN、CAJ などは刃の位置を固定して力加減を調整しながらケーブルを転がして切り込みを入れると簡単に一周して剥けますが、この QAC シリーズはケーブルが硬いため、素直にコロンと回転してくれませんので徐々に刃をいれて徐々に剥いていきます。


中の芯線はケーブルの振動を防ぎ、定位感を出すため、とのことですが、ポリエチレンの絶縁体が採用されております。ここがまた大変です。ポリエチレンの中から2本の芯線を剥き出すのですが、これはなんというか、グラスの中にストローが若干離れて 2本ささって凍っている状態のところからストロー部分だけを傷つけずに途中まで出す、という感じの作りになっていて実に大変です。


シールド、パッチケーブル作成時のこだわりとして、芯線、アース線どちらも一本でも切れたら使用しないので作業は極めて慎重になります。この OYAIDE neo QAC シリーズは外部も内部も硬度が微妙に異なるため、微妙な力加減の調整が難易度を増しています。


さらに絶縁体のポリエチレン素材は熱に弱いので、部屋の温度を高めにしてハンダごての温度を通常時より低い設定にして作業しています。気を使うポイント、多めです。


編み込みのシールド線をほどく場合は PB のピックツールが大活躍します。

ピックツールは本当にすばらしい工具だと思います。様々なリペアで活躍してくれます。




こんな感じで製作しています。