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酒場BETTAKO

BETTAKO -其の174-

2020.08.11 21:23

赤日が続くと、どうも曜日感覚がズレる。

とはいえ、仕込みの仕事量は普段と変わらず。

気がつけば、今宵も路地裏の明かりを

灯す時間となる。

昼の明かりに目立たぬ灯りの早き時間。

古き縁かね。浅草で酒場を営む悪友が

暖簾を潜り腰を下ろす。

どんなに巷が、ガチャガチャと日本酒を

いじり倒そうが、日本酒がもてはやされる

前から、自分の芯を曲げない悪友。

歳は取れど、自分も彼奴も何も変わってない。


どうよ。


焼酎疎遠の地だからこその面白さを伝えた。


一部の酒屋と飲み屋は除き、ブームという

市場に嵐が吹き込めば、その需要度が強まれば、

強まるほど、コロッと手のひらを返すことが多い。

所詮、酒を飾るだけのプライド無き軒屋が

目立つ世の中ではあるが、酒を慈しむ

呑助のために、真っ向から挑んでいる軒屋は、

程よくボカシが効いているほどが、

丁度良いのかもしれない。


確かに…古き縁だわな。

彼奴は日本酒。オイラは焼酎。

酒類は違えど、見つめている方角は、昔も今も

何も変わらず、静かに今を歩み見つめ続けている。