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ゾクチェン高僧の虹の身-01:白瑪鄧灯尊者の略伝

2020.08.16 07:02

http://gyalwai-nyugu.jp/article2.aspx?ntid=13  【ゾクチェンとは】  より

ゾクチェンというのは悟った大恩上師が引き継いできた法のことであり、衆生を助けるためのもっとも力強いパワーです。ゾクチェンの法を頼りにし、我われは成仏できます。ゾクチェンという法は衆生が苦痛を離れる手段です。

(2011年6月29日に慈成加参リンポチェが亜青寺にて諭した法話より)

チベット語の「(Zogqên)」の音訳で、「大いなる完成」(ゾクパ?チェンポ)を意味し、人間を含むあらゆる生き物(有情)の心性における本来の様態、または本有的にあるがままで完成された姿のことを指している。漢訳は「大円満」または「大究竟」、英語では Great Perfection などと訳される。アティ?ヨーガとも呼ばれる。


http://gyalwai-nyugu.jp/article2.aspx?ntid=14 【ゾクチェンの功徳】  より

ゾクチェンの修法をすれば、計りきれない功徳が生まれ、即身成仏が叶います。ゾクチェンは因果を越えて究極的な善法であり、悟りを取り戻すことはもちろん、成仏を獲得することもでき、精神上にある未曾有の功徳を楽しめます。上師、三宝に対して信心を持っていて、ゾクチェンを修行する人には、夢から醒めることは可能になります。

  (慈成加参上師の諭しより編集)


http://gyalwai-nyugu.jp/article.aspx?id=94  【ゾクチェン高僧の虹の身-01:白瑪鄧灯尊者の略伝】 より

虹の身というのは、悟った高僧が円寂する時の一つの神秘的な現象のことです。極めて高い境界に達したゾクチェンの高僧が入滅する際に、肉体の体が虹に変化されて消えてしまうとのことです。ニンマ派の三大の流派の一つである噶托(ガトー)派の『噶托大史』によると、開祖の噶丹巴徳協(ガダンバデシェ)(1122~1192)が四川省白玉県の噶托寺を建立してから、紀元1883年の四川省の新龍県のベマデエンド(班玛登灯)ラマに至るまでの700年間にゾクチェン虹の光の身を成就した方は数え切れないほどだった(10万人を超えた)そうです。

01-白瑪鄧灯尊者の略伝

誕生なさった時は空には虹がかかり、カラーの光の輪及び小さな点状の光の滴がつながっている真珠のように現れてきました。尊者は誕生したばかりの頃、自ら金剛結跏趺坐をし、阿弥陀仏の心真言と蓮華生大師(パドマーサンバヴァ)の心真言を各三回ずつ唱え、そして、「わたしは蓮華仏の心からの化身だ」と言いました。周りの来場の人々はとても驚きました。

幼い頃からとても慈悲で、人並みはずれの智慧があり、常に護法尊が面倒を見に来ました。小さい時、家計が衰えて、お母さんとともに乞食になってしまい、あちこちでごはんを乞うことになりました。尊者は一番困難の時、大慈大悲観世音菩薩が尊者を励ましに現れ、マニ車を贈り、「利生の事業に携わってくさい」と諭しました。

19歳の時、尊者は大成就者の秋英譲卓に拝謁し、その一瞬に金剛持(ドルジェチャン、金剛を持つ者、密教の仏様の称号)が人間の身として化身してきたような感じがしました。秋英譲卓上師はそっくりそのまま灌頂、伝承、修法、とくにゾクチェンの本来清浄であるチェッチョと気の向くままであるトッガの秘訣を、尊者に伝授しました。また、尊者にこうおっしゃいました。「もしあなたは朗々という神山に修行に行けば、即身成仏を把握できます。将来仏教と衆生に巨大な貢献もできます。」

上師の諭しに従って、祖師(白瑪鄧灯尊者)は直に朗々神山に来て、現世の名利、財産、権力を捨てて、神山の東側にある徳欽巴垄という崖の洞穴に入って、泥で洞穴を封じて九年間に渡って苦行を修行していました。

 最初の三年間はわずかの食べ物と水を飲むことによって暮らしていたのですが、真ん中の三年間は鳥が銜えてきた薬、蜜蜂が送って来たハチミツ、虚空に埋蔵された自然解脱から栄養を摂取しました。最後の三年間はなんの食べ物にも頼る必要もなくなり、禅定の中で暮らしていました。九年間の間に祖師はすべての煩悩を打ち切り、五つの智慧を悟り、無限のありのままの本来清浄の智慧に落ち着いています。この期間に、法身普賢王如来(原始のブッダであるクンツサンポ)、蓮華生大師(パドマサンヴァア)及び十方のあらゆる諸仏菩薩、空行母(カンドーマ)が集まりに来て、自ら祖師に灌頂や経典、心髄の法を授けり、祖師を諸仏の事業の引継ぎ者とすることにしました。

この時、祖師はもう自分の肉体的な身体に頼らず自由に空を飛べ、火に入っても焚かれず、水に入っても溺れることなく、神通が様々に変化し、ほんとうにあらゆるものを押さえる大成就者になりました。

蓮華生大師(パドマーサンバヴァ)の予言に従い、神山の険しい壁の洞穴から埋蔵経、即ち『虚空に遍く衆生の自然解脱』を取り出しました。

1883年4月30日に「世間の名利、争いなどを押さなければなりません。傲慢やうぬぼれはあってはならない。密教は秘密に修行すること。慈悲心は自分の心と一致しなければならない。皆が言うには、信仰が深い人にとっては、きっと蓮華生大師(パドマーサンバヴァ)はお宅の玄関のところに寝ているというのですが、私もそれと同じです。皆さんはこれをしっかり覚えてください」と言い終って、自分の世世代代の善智識の上師に対して祈祷し、弟子たちに自分のテントのドアを封じてもらい、7日間の間にだれでもテントの中に入ってはいけないようにと言いつけました。

この日から、大地は絶えず揺れ、空にはカラーの虹が満天を横断し、上空から楽器の叩き音がし、香りが回りに漂ってきました。7日間の後、弟子たちは不思議の現象を伴いながら、テントを開けました。祖師の座席に残っていたのは大きな光の塊だけでした。座布団の上には祖師の髪の毛、手足のつめ、袈裟だけが残りました。彼は先輩の大成就の足跡を辿り着き、光明大円満(ゾクチェン)の成就――虹の身を示してくれました。

(日本語訳 円明)