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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

清教徒革命へ2-英軍敗北し本国で権利請願

2020.08.17 03:50

ラ・ロシェルは仏西部の港、ここのユグノー反乱に英仏両軍が介入。バッキンガム公に率いられた英仏大艦隊は沖合の島に上陸しようとするが、何とユグノーな島民が拒絶。実はこの島は反乱とは関係なし。彼らは国王を選び国王軍からの補給を得て頑強に抵抗し、兵糧が尽き、疫病が流行ったのは英軍だった。

すごすごと敗北して帰ったバッキンガムに、議会の追及の矢が待っていた。しかもこの戦費を承認しないので、国王チャールス1世は、強制的に公債を買わせていたのだから怒りはハンパない。1628年税金のために議会が招集されたが、ここで出されたのが「同意なければ課税なし」という「権利請願」そしてその議会に初登院したのが、後に革命のリーダーとなるオリバー・クロムウェルである。

クロムウェル家は、かのヘンリー8世の閣僚となり、強硬な宗教改革を主導したトマス・クロムウェルにつながる。オリバーの曽祖父は、トマスが接収したカトリックの教会財産をもらって財をなし、家は「ナイト」に叙せられた。

そういうわけでクロムウェル家は、英国教会なのだが、オリバーの母がピューリタン。少年時代からピューリタンの学校に行き、ケンブリッジを出て結婚したオリバーは、あるとき自分の罪深さを自覚し、自分を「罪びとの頭」と思う。そして神の恩寵を得て、神の戦士となるのである。

下は権利請願