出雲にて
出雲の事務所(税理士法人)を退職してから4か月半くらいになりますが、だいたい月に2回くらいは、その出雲事務所に赴いて、申告書などのレビュー、相談への回答、複雑な実務への対応や助言などのサポート業務をしています。今日もそのため出雲に来ています。
実は出雲事務所では責任の重い立場にいたので、辞職して独立する決断をするまでには、相当な障壁や葛藤がありました。そもそも、入所してから10数年が経ったころまでは、途中で辞めるなどという考えはなく、その後も事務所のマネージメントに長期的に取り組むつもりでした。
ところがその後、1年あまりのイギリス留学を経験したことで、大きな心境の変化が到来しました。MBAのCareer Developmentの講義内容(今も鮮明に覚えています)をきっかけに、自分の人生目標について、真剣に考えるようになりました。留学前には予測できなかった本当に強烈な変化でした。
それから3年ほど悩んだ末、辞職して独立し、広島に移って研究と専門分野の実務の両方を追求することを決意し、その準備に入りました。また、正直なところ、辞職せず勤務を続けても、自分のモチベーションのレベルと関連して、マネージメントに向けて力を発揮できないと感じたことも、辞職の理由でした。
しかし、覚悟のうえとはいえ、自分の辞職により、出雲の事務所に混乱と迷惑をかけてしまったということは事実で、やはりそれに対する自責に近い思いがあります。だから今後も求められる限り、出雲事務所の業務がうまく行くように、外部からできる支援を続けていくつもりです。
そのような経緯から、出雲に入るときは正直言って毎回複雑で少し不安定な心境です。しかし、身勝手な決断にもかかわらず私を激励してくださった何人かの関与先企業の経営者の方に深く感謝しつつ、今できるサポートを続けるとともに、自らの目標に向かいたいと思います。