キャリア・アダプタビリティ_第66号
本日は、キャリア・アダプタビリティについてみていきたいと思います。
「キャリアの心理学」からの引用となります。
P150には、ホールのアダプタビリティについて記載されております。
「アダプタビリティを単なる能力やコンピテンシーとして捉えず、動機づけの面を有していると捉え、一般モデルを以下のように提唱している。
アダプタビリティ = 適応コンピテンシー × 適応モチベーション
P184には、「このように変化の激しい経済環境下での労働市場におけるキャリアは、1つの会社に生涯にわたって勤務することによって作られるのではなく、1つのプロジェクトを完遂したら次のプロジェクトに移り、多くの雇用主へみずからのスキルやサービスを提供することによって構築される、という捉え方に変わりつつある(Kalleberg,Reynolds&Marsden,2003)」
P185には、「キャリア・アダプタビリティとは、現在および今後のキャリア発達課題、職業上のトランジション、そしてトラウマに対処するためのレディネスおよびリソースのことである(Savickas,2005)。」
続けて、「変化するさまざまな環境のなかで人々は、職場や地域社会から要請されている発達課題に取り組むだけでなく、予測できないトランジションやそれに伴う精神的ショックへも対処する必要があり、これらの対処行動を可能にするための態度や能力をあらかじめ向上させておくことが求められていると言える。」とあります。
さらに、「サビカスは、このキャリア・アダプタビリティを向上させることの目的は、自己概念を実現することにある、と主張している。」
「『ありたい自分になる』ための方法、つまりキャリア構築理論の『how』が、キャリア・アダプタビリティなのである。」
次回は、キャリア構築理論についてみていきたいと思います。