Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

aya's lounge

月の光@狐忠信

2016.06.23 15:50

こんばんは。


歌舞伎座は千穐楽まであと3日になりました。

今だ余韻に浸っています。


三部の感想を少し書き留めておきます。


第三部「狐忠信」の最初は「道行初音旅」

義経の後を追う静御前と家来の忠信、二人の道行。

清元と竹本の掛け合いの舞踊劇です。


猿之助さんが忠信なので、おもだか屋型で上演です。

幕開きに静御前が板付きで登場したり、

ラストに蝶々が登場して狐の本性を現し、

ぶっかえって狐六方で引っ込むのがおもだか屋型。


幕開きの染五郎さんの静御前はすごく可愛らしくてドキドキ。

お顔がほんわかしていて、のんびりさんな雰囲気。

あの阿弖流為かと思うとホントにすごいです。


かたやスッポンから登場する猿之助さん。

上がってくると同時に、

スッポンから妖気みたいなものを感じたのは久しぶりでした。


忠信は観るたびにオーラが増し、どんどんカッコよくなっていきます。

七三で静の匂いを嗅ぐところなんて目が釘付け(笑)

誰よりも動物的。


二人は主従の関係ですが、とってもドキドキします(笑)

主従だけど、それだけではない。。

信頼とお互いへの情で繋がっているのだと観て想う。


それに上手く言葉にできないのですが、

染五郎さんがお相手だと、

吉野山にこういう響きが生まれるのだ。。という感じ。


ベテランの皆様相手ももちろん楽しいです。

でも、勘九郎さんと「黒塚」をなさっていた時の感動と同じです。

同世代の’同士だけどライバル’みたいな関係にゾクゾクするのです。

猿之助さんが、今まで観たことがない雰囲気に感じました。


きっと、勘三郎さんと三津五郎さんの踊りを観続けてきた方は、

こんな気持ちを味わっていたのではないかと想像します。

いつまでも二人が共演する姿を観ていきたいと願いました。


忠信のお顔が凛々しい。

きっちり主従のけじめをつけた感じが素敵です。

だから余計に鼓に頬ずりしているところが可愛い。

その最中に静に肩を叩かれ、一瞬、キッ!となるお顔もいい。

ここだけ反抗期になる(笑)


猿之助さんの舞は言わずもがな。

衰えないジャンプ力はブラボーでした。


それにしても延寿太夫の清元に癒されます。

私は清元が好きです。

血が反応して、全身が解放される感覚に包まれます。

江戸っ子だなぁと思える瞬間です。


猿弥さんの藤太はすごい(笑)

初日は滑って近づく猿弥さんに染五郎さんは素で笑ってました。

猿之助さんは、悔しいから滅多に笑わない(笑)

というか猿弥さんにはもう慣れっこですね。


猿弥さんのテンポと間がおかしみたっぷり。

おもだか屋チームとの掛け合いもさすが。

ここだけで大満足しちゃうくらいです。

知っているメンバーで埋め尽くされた歌舞伎座の舞台は嬉しいです。

もうそれだけで胸がいっぱいです。


花道の静の引っ込みも素敵でした。

ゆったりしていて真っ直ぐに義経に気持ちがいっている感じ。

はぁ~とため息出ちゃうほどでした。


差し金の蝶々が出てきて、それをきっかけに狐の本性が現れます。

余談ですが、ずんこさんと歌舞伎座ギャラリーに行った時、

差し金の蝶々を実際に体験しました。


すっごく難しい(笑)

体験してから観ると感動もひとしおです。

澤五郎さん素敵!


そして、そこからはもう猿之助ワールド。

段之さんと息を合わせてのぶっかえりは、ひゃーッ!(笑)

初日よりスピードアップしているではないですか!

こんなに早くぶっかえる人は猿之助さんしかいません。


そこから花道海老反りに狐六方。

とってもエキサイティングです。


あのラストの勢いがまさに猿之助さん!

私の心拍数も一緒に上がっていく(笑)

こんな吉野山が観たかった~と想わずにはいられません。



「星満々たりと云えども 月の光に勝つこと叶わず 

ならば手柄に からめてみろ」


忠信が藤太に言う言葉です。

過去に猿三郎さんが紹介していて好きになりました。


初日は私の心が響かなかったのに、

今週観た時は言葉が心に届きました。


猿之助さんがすごくたっぷり言っていたように思えたし、

めちゃめちゃカッコよくてキュンとしてしまった。


猿之助さんの狐忠信は月の光。

たくさんの星たちの光も叶わない。

強くて柔らかく、情に溢れている。

優しさを感じる光。



お二人の舞と清元は、空間を吉野山にしてくれました。

桜満開のもと、私も道行を楽しんだ気分です。


また是非、お二人で魅せてほしい。


有難うございました。



aya。