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クレーンと腰痛

2020.08.18 16:52

椅子に座って机の上に手を置く位置のことを書いてみましたが、 手の位置はできるだけ近くに置いた方が良いと言うことでした。 

手の位置だけでなく、土台にあたる足腰も重要です。このクレーンの図を見てもらうとわかるように、手先にあたるフックの先から肩にあたる巻き取り部分は強度が十分であれば、できるだけ軽い素材のものの方がバランスはとれやすくなると言えます。 


もし、ここが重ければ、それを支える力がブームから本体にまで必要です。できるだけ軽くて強度があるものの方がつり上げ能力は高いと言えます。  


手の腰腿点に鍼をするのは、フック部分の重力を軽くするのと同じ意味です。腰腿点だけでなく、肩にあたるブームの先端から背中にあたるブームにも大きな力がかかるので、この部分の異常やアンバランスが腰にあたる本体部分の異常を引き起こす原因となっているというのが容易に想像できると思います。


臨床上でも、かなりの頻度で、腰痛の原因が、手先から肩までの異常なアンバランスが原因だったりするのはクレーンのフックからブームの先端が加重量になってしまった状態と同じだと言えるでしょう。 もちろんここも重要な部分なのですが、力が一番かかるところは背中に当たるアームの部分と足腰に当たるタイヤの部分のはずです。

持ち上げる重量に比例して、本体の重量がなければ、簡単に転倒してしまうでしょう。足腰に当たるタイヤの部分とアームの根元が丈夫であり強度が あれば、それに見合う重量のものを持ち上げても平気です。 

人間の身体も、これと同じで、手先から肩までは軽く、足腰は重くなる必要があります。腰痛の人は、この重量バランスが崩れていることが殆どです。 


腰痛で肘から先の穴を選んだりする意味は、クレーンの構造と全く同じだなと思っています。そして、どれだけ足腰の土台に重量があるかです。