綺麗
おはようございます。
暮らし、味わう。
民藝と発酵をモノサシに
食を通して暮らしの豊かさを提案する
古民家セレクトショップ&カフェ テマヒマ
8/17(月)〜8/21(金)は夏休み!
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。
テマヒマ開店時にお取り扱いした器や暮らし
の道具は自分達が実際に使って良かったモノ
で、実際にその作り手に会いに行ってお話を
し、選ばせて頂いたり注文させて頂いたモノ
でした。雑誌などの取材を受けた際にもその
ようなお話をさせて頂いてましたが、実は唯
一に近い例外があってずっと心の中で引っか
かっていました。それはテマヒマのカフェで
言えば中心となるお味噌汁、そのお味噌汁を
お出しするのに使っている塗りのお椀のこと
。東京神楽坂で開かれていたある展示会でた
またま見かけ、そのシンプルで美しい形、色
、艶に一目惚れし、その作り手の玉山保男さ
んをご紹介頂き、カフェで使いまた販売する
汁椀の制作をお電話で依頼し、ご快諾頂きま
した。売り切れた後に追加の注文のやりとり
もしていましたが、実際にはお会い出来てい
ないまま約2年半の時が経ってしまいました。
前置きが長くなってしまいましたが、昨日、
玉山保男さんの艸工房にお邪魔してきました
。その様子はインスタでもアップしました。
工房に足を踏み入れた瞬間に感じたこと。
綺麗!
きらびやかという意味ではなくて、機能的で
清潔感のある整理整頓されたお仕事場。その
感想を玉山さんにお伝えしたら塗りのお仕事
場はだいたいこんな感じだと仰いつつ、塗る
お仕事自体がストレスを感じることなので、
それ以外のことは出来るだけストレスが無い
ようにしているとのこと。レイアウトだった
り、使う道具のことだったり。筋金入りの整
理整頓下手な僕にとっては、性格的にも絶対
無理だなぁと思い、元々几帳面でらっしゃるのですか?とおたずねしたしたその回答は、
“仕事が性格を作る”
几帳面な性格だから美しい工房で美しい器が
生まれる(きっとそういう面はかなりあると思
いますが)というよりは、あの美しい漆器を作
るためには、この綺麗な工房で無ければならず、職人として約30年続けてきた中で性格も
変わってきたというのはかなり深い言葉です
塗る、磨くを7回も繰り返して作られています
が、実演しながら丁寧にご説明頂いたり、漆
を濾すところ、木地師さんに依頼すふデザイ
ン画まで見せて頂きました。正直そのテマヒ
マや最高級の浄法寺漆の値段などを考えると
今の価格は安過ぎると思ってしまいます。。
テマヒマ開店以来もうすぐ2年となります。
カフェのランチのお味噌汁を飲まれた方=玉
山さんのお椀を使われた方は累計どれぐらい
の人数になるでしょうか?体験者数の割には
販売数はそこまで多くはありません。実際に
使って体験出来るという強みにも関わらず。
価格が7000円ということで即断即決出来るも
のではない(前述の通りそれ以上の価値があり
長く使えることを考えると高くはないのです
が)もありますが、僕はこう捉えています。
玉山さんの器は美しい
そして
玉山さんの器はとてもふつう。
器を選ぶ時に、デザイン、色、柄と何かの引っ掛かりがあって、そこに目がいったり、心
惹かれたりします。玉山さんの器はその引っ
掛かりがない、とてもふつうでだから美しい
。テマヒマのランチのお盆の上で、お店の中で、ごく当たり前にそこにあり、馴染み、と
けこんでいる。きっとご購入され、自宅に持
ち帰ってもまるでずっとそこにあったかのよ
うに存在すると思います。
カフェのランチで使い続ける中で、器が育つ
ということを実感しています。カフェ併設の
強みの一つでもあるので是非、その経年変化
を実感しつつ、とてもふつうで、とても美し
い玉山さんの器をお選びいただきたいと思い
ます。
器をおススメしている時に僕は、お客様とそ
の器の用途、器の作られ方とともに、その作り手について語ってることが多いように思い
ます。玉山さんの器の魅力は語ってきました
が玉山さんご自身の魅力はこれまで語ってこ
れなかったので、昨日工房をご案内頂き、夜
の席も含めて、感じることも出来た、お仕事
への想い、お人柄などについてもこれからは
お話ししていければと思います。
玉山さん、昨日はとても楽しく有意義な時間
をありがとうございました!!
テマヒマの東北旅は明日まで続きます。
それでは今日も好い1日を!