succeed「成功する・あとを継ぐ」succession「連続」なぜこんなに意味が複雑?
succeedという単語は時に「成功する」時に「跡を継ぐ」となり文脈(文型)で読み分ける必要があります。また派生して名詞化しsuccessionとなれば「後続・相続」また「連続」と意味にばらつきがあり覚えるのに苦労する人も多いと思います。今回はこの単語がこのように複雑になってしまった原因について書いていきたいと思います。
まずsucceedには二つの意味しかありませんでした。
1.「跡を継ぐ」
2.「後に続く」
この二つの意味しかありませんでした。
※suc(=sub 下)+ceed(=go)→「下(後)を行く」
「跡を継ぐ」succeedが派生して名詞となれば「後継・相続」succession また「後任者」successor「後継者」となります。ここまでは理解できる範囲ですね。
また「後に続く」succeedが派生して名詞となれば「連続」successionとなり 形容詞となればsuccessive「連続する」となります。ここまでもまだ理解できる範囲です。
※Aの後ろにBが続き、Bの後ろにCが続きと「後に続いて」いけばABCDEF・・・と「連続します」
ここまで読んで、「あれ?成功するは?」と思ったと思います。今から底を解説していきます。先ほども述べたようにもともとsucceed には「成功する」の意味はありませんでした。しかし、先述の2で述べた「後に続く」から意味が派生して「(ことの)後に続くもの」→「結果」という意味がうまれました。元々は「良い結果」にも「悪い結果」にも使われていましたが16世紀からもっぱら「良い結果」だけに使われるようになりました。
「良い結果」→「成功」となったわけです。ここで三つ目の意味がうまれました。
3.「成功する」succeed
「成功する」succeedが派生して名詞となれば「成功」success また形容詞となればsuccessful 「成功した」となるわけです。
succeed =成功する のイメージが強いと思います。そのため、「跡を継ぐ」や「連続」がなかなか覚えられず嘆くと思います。「なんで跡を継ぐとか連続の意味があるんだよ」と。そんなひとがいたらこれらの成り立ちを説明していっていることがあべこべになっていることを教えてあげてください。
英語の歴的観点や語源を探ることで単語の覚えやすさはもちろん、単語の感覚までも身に着けることが可能になります。英語の「核心」をとらえていきましょう!
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やはり、”語源”を意識して学習することが大切だと考えています。
言語は生き物です。生きていた歴史があります。その過程の中で意味をあちこちに変えてきました。しかし、語源さえ押さえることができれば、派生された意味に振り回されることはなくなります。
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