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You, Me &... Who?! 〜浮気モノR&Bクラシックス〜

2016.06.26 13:00

ファンキーを名乗るなら、浮気の1つや2つくらい歌の肥やしにしてごらんよ。とは何とも無理矢理な理論ではありますが、あながち遠からずな音楽界。


とりわけ、男女の恋愛を中心に繰り広げられるR&Bやソウル・ミュージックにはお馴染みの題材であります。(最低なことには変わりない)


ですが一口に浮気ソングとは申しましても、内容は心底ゲスいものから、悲しい乙女心の極みまで。交わる分だけすれ違う、男女(に限らない)の恋心にまつわる8篇の物語。

経験のある方は重ね合わせて、経験の無い方はどうか疑似体験だけで済ませて、お楽しみください。


"You, Me &... Who?! 〜浮気モノR&Bクラシックス〜" by Yacheemi on AWA 

1. Friend Of Mine / Kelly Price

見るからに、歌える。豊満なバディーとふてぶてしい表情のジャケットが物語る実力派のデビュー曲は、その歌唱力は勿論のこと「アタシの親友が彼を奪いやがったのよぉぉぉ」という歌詞も鮮烈でした。

リミックスでは、後ほど登場するR師匠とロナルド叔父貴a.k.a.ミスター・ビッグスも参加し更に泥沼化します。


女の恨み節度 ★★★★☆


2. Shit, Damn Motherfucker / D'Angelo

ディアンジェロってオシャレ〜♫と、雰囲気だけで口にするダンサー諸君に聴かせたいダークサイド・ファンク。

「なぜお前は俺の女と寝ているんだ」悪夢のようなシチュエーションに怒り狂った主人公、気がつくと目の前には血塗れの2人と、自らには手錠が...

と文で見るとただのホラーだが、ヒリヒリと微熱を帯びながら歌い綴るストーリーテラーぶりも含め、やはり彼はオシャレなんである。


サイコパス度 ★★★★★


3. Sideline Ho / Monica

「アンタが電話したとき彼が出たかしら??答えはノー。アタシとメイクラブしてたから。彼のママ、キッズと会ったことある?答えはノー。アタシとの子供だからね。」

家庭を壊す2番目の女へ、一つ一つ理詰めにしてアタシが本命よ!と通告するバウンシーなバラード。製作者にはタンクの名も。

こういった内容を歌っても辛気臭くならないところかモニカの上手いところです。


強気ウーマン度 ★★★☆☆


4. In My Bed / Dru Hill

後にソロとしても成功を収めるシスコ(この頃はロンブーの◯さんにしか見えない)を擁する90年代後期の男性R&Bグループ代表格。最大のヒットであるこちらは、彼女に浮気されちゃった男の悲痛な叫びソング。

決定的フレーズは「ヤッてるときに、違う男の名前を呼んだんだよぉぉ〜〜」それはツライ。相当ツライ。ダンサー的には、PVでの緩〜いコレオグラフも一見の価値アリです。


おいまじかよ、ウソだろ度 ★★★☆☆


5. Cheatin' On Me / Kandi

元エクスケイプのメンバーにしてTLC "No Scrubs" の作者の1人としても知られる才女。タイトルからも明らかな通りの彼氏の浮気だが、秀逸なのはその発見現場の描写。

「彼が吸わないはずのタバコがゴミ箱に、、ドンペリはまだ冷たいまま、、」極め付けは「3個あったコンドームが1個ないわ」。抜け目ない。ビヨンセも学んだであろうソングライティングの真髄ココにあり。


その推理もはや探偵クラス度 ★★★★☆


6. Down Low (Nobody Has To Know) / R. Kelly feat. Ronald Isley

コンテンポラリーR&Bにおける浮気ネタソングとして、ある意味到達点に辿り着いたとも言える'96年の大ヒット曲。

誰にもバレないっしょ〜〜とイケナイ関係に勤しむ歌詞はまぁあるとして、衝撃だったのがミュージック・ビデオ。出来心が生んだ壮大なる物語はR劇場の幕開けを告げた瞬間でもありました。当時これを見た少年の僕が抱いた感想は、、「なんだこれ。」何はともあれ必見です。


悪いことすると返ってくる度 ★★★★★


7. Another Relationship / Syleena Johnson

デビュー作から前述のRケリーのバックアップも受けたシカゴのR&Bディーバ。

「あなた抜きでどうやって生きればいいの」彼が別の関係に身を寄せていることを知りながら、それでも離れられない理由が、鬼気迫るヴァースの畳み掛けで明らかになっていく。だって「お腹に貴方の子がいるのに、、」男って、最低ですね。

是非ともライブで聴きたいマイ・フェイバリットの1つです。


泣き濡れ演歌度 ★★★★☆


8. Lately / Jodeci

スティーヴィー・ワンダー御代による'80年のヒット曲を、男臭さをプラスしてカヴァーしたジョデシィの名唱。

彼女の気持ちの変化に気づいた男が、静かに別れのときを察する哀しい心象表現の細やかさ。言葉が大事に大事に曲に生かされるとは、こういうことですね。後にヘイリー兄弟の花形となる大仰なバラッド路線の兆しも、ここでは伺えます。


黙って切ないグッバイ度 ★★★★☆