<オーミケンシ社宅跡>
ここより南にある工場に隣接した社宅は取り壊し工事が始まっています。ここもあとわずかの命です。僕が高校生の頃にはまだ大勢の家族が住居されていました。当時は公営住宅かなにかだろうと思っていました。手をかければまだまだ使えるのに、もったいないです。
大垣市は巨大工場が多数存在し、使用を放棄された社宅跡もいくつか残存しています。軍艦島ほどの荘厳さはないとしても、往時の賑わいと使用痕が明瞭に残留するそれらは、僕にとって美の結晶です。夕暮れに訪れて、無人の小さな公園や、暗い窓を眺めていると、今でも子供の騒ぐ声が聞こえてくるかのようです。